通知

 

生食発0320第2号

平成31年03月20日

検疫所長

殿

大臣官房生活衛生・食品安全審議官

 

 

食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件について

 

 食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件(平成31年厚生労働省告示第76号)が本日告示され、これにより食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号。以下「規格基準告示」という。)の一部が改正された。
 改正の概要等については、下記のとおりであるので、関係者への周知を行うとともに、その運用に遺漏がないよう取り計らわれたい。
 

第1 改正の概要
   食品衛生法(昭和22年法律第233号。以下「法」という。)第11条第1項の規定に基づき、規格基準告示に規定する、農薬アシノナピル、農薬アシベンゾラル-S-メチル、農薬1,3-ジクロロプロペン、農薬プロベナゾール並びに動物用医薬品及び飼料添加物モランテルについて、食品中の残留基準値を設定したこと(別紙参照)。
 また、農薬アシベンゾラル-S-メチルについて、農薬アシベンゾラルS-メチルに名称を変更したこと。


第2 適用期日
   告示の日から適用すること。ただし、下表の農薬等ごとに掲げる食品の残留基準値については、告示の日から起算して6月を経過する日までの間は、なお従前の例によること。

農薬等 食品
アシベンゾラルS-メチル

大麦、ライ麦、とうもろこし、そば及びその他の穀類

プロベナゾール 米(玄米をいう。)、小麦、大麦、ライ麦、とうもろこし、そば、その他の穀類、大豆、小豆類、えんどう、そら豆、らっかせい、その他の豆類、ばれいしょ、さといも類(やつがしらを含む。)、かんしょ、やまいも(長いもをいう。)、こんにゃくいも、その他のいも類、てんさい、さとうきび、だいこん類(ラディッシュを含む。)の根、だいこん類(ラディッシュを含む。)の葉、かぶ類の根、かぶ類の葉、西洋わさび、クレソン、はくさい、キャベツ、芽キャベツ、ケール、こまつな、きょうな、チンゲンサイ、カリフラワー、ブロッコリー、その他のあぶらな科野菜、ごぼう、サルシフィー、アーティチョーク、チコリ、エンダイブ、しゅんぎく、レタス(サラダ菜及びちしゃを含む。)、その他のきく科野菜、たまねぎ、ねぎ(リーキを含む。)、にんにく、にら、アスパラガス、わけぎ、その他のゆり科野菜、にんじん、パースニップ、パセリ、セロリ、みつば、その他のせり科野菜、トマト、ピーマン、なす、その他のなす科野菜、きゅうり(ガーキンを含む。)、かぼちゃ(スカッシュを含む。)、しろうり、すいか、メロン類果実、まくわうり、その他のうり科野菜、ほうれんそう、たけのこ、オクラ、しょうが、未成熟えんどう、未成熟いんげん、えだまめ、マッシュルーム、しいたけ、その他のきのこ類、その他の野菜、みかん、なつみかんの果実全体、レモン、オレンジ(ネーブルオレンジを含む。)、グレープフルーツ、ライム、その他のかんきつ類果実、りんご、日本なし、西洋なし、マルメロ、びわ、もも、ネクタリン、あんず(アプリコットを含む。)、すもも(プルーンを含む。)、うめ、おうとう(チェリーを含む。)、いちご、ラズベリー、ブラックベリー、ブルーベリー、クランベリー、ハックルベリー、その他のベリー類果実、ぶどう、かき、バナナ、キウィー、パパイヤ、アボカド、パイナップル、グアバ、マンゴー、パッションフルーツ、なつめやし、その他の果実、ひまわりの種子、ごまの種子、べにばなの種子、綿実、なたね、その他のオイルシード、ぎんなん、くり、ペカン、アーモンド、くるみ、その他のナッツ類、茶、コーヒー豆、カカオ豆、ホップ、その他のスパイス及びその他のハーブ
モランテル 牛の筋肉、豚の筋肉、その他の陸棲(せい)哺乳類に属する動物の筋肉、牛の脂肪、豚の脂肪、その他の陸棲(せい)哺乳類に属する動物の脂肪、牛の肝臓、豚の肝臓、その他の陸棲(せい)哺乳類に属する動物の肝臓、牛の腎臓、豚の腎臓、その他の陸棲(せい)哺乳類に属する動物の腎臓、牛の食用部分、豚の食用部分、その他の陸棲(せい)哺乳類に属する動物の食用部分、鶏の筋肉、鶏の脂肪、鶏の肝臓、鶏の腎臓及び鶏の食用部分

第3 運用上の注意
 1 残留基準値関係
  ⑴ 残留基準値欄が空欄になっている食品及び表中にない食品については、一律基準(0.01ppm)が適用される。
  ⑵ 今回残留基準値を設定するアシノナピルとは、農産物にあってはアシノナピル及び代謝物C【3-endo-[2-プロポキシ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ]-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン】をアシノナピルに換算したものの和とし、魚介類にあってはアシノナピルのみとする。
  ⑶ 今回残留基準値を設定するアシベンゾラルS-メチルとは、アシベンゾラルS-メチル及び代謝物B【ベンゾ[1,2,3]チアジアゾール-7-カルボン酸】(加水分解により代謝物Bに変換される代謝物を含む。)をアシベンゾラルS-メチルに換算したものの和とする。今回の改正に当たり、残留の規制対象に変更はない。
  ⑷ 今回残留基準値を設定する1,3-ジクロロプロペンとは、1,3-ジクロロプロペン(E体)及び1,3-ジクロロプロペン(Z体)の和とする。今回の改正に当たり、残留の規制対象に変更はない。
  ⑸ 今回残留基準値を設定するプロベナゾールとは、プロベナゾールのみとする。今回の改正に当たり、残留の規制対象に変更はない。
  ⑹ 今回残留基準値を設定するモランテルとは、加水分解によりMAPA【N-メチル-1,3-プロパンジアミン】に変換される残留物をモランテルに換算したものとする。MAPAは動物用医薬品ピランテルの代謝物でもあることから、食品衛生法第11条違反の判断の際には、動物用医薬品の使用履歴等について十分に確認すること。なお、改正前の残留の規制対象は、モランテルである。
  ⑺ 「乳」に設定されているモランテルの残留の規制対象については、今回変更となるため、告示の日から起算して6月を経過する日までの間は、なお従前の例によることとする。

 2 その他
   法に基づく残留基準値の設定に併せ、農薬取締法(昭和23年法律第82号)に基づく農薬アシノナピル及び農薬アシベンゾラルS-メチルに係る新規農薬登録並びに農薬1,3-ジクロロプロペンに係る適用拡大のための変更登録が、今後農林水産省において行われる予定であること。
   

【生食発0320第2号】施行通知(アシノナピル等).pdf

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