薬事・食品衛生審議会資料

 

平成11年09月22日

 

 

「組換えDNA技術応用食品・食品添加物の安全性評価指針」に適合していることの確認を行うことの可否に関する部会報告書 - 別紙6 GA21

 
別紙6
GA21
報 告 書


品 種:とうもろこし(商品名:「ラウンドアップ・レディー・トウモロコシ GA21系統」)
性 質:除草剤(グリホサート)
耐性申請者:日本モンサント株式会社
開発者:Monsanto Company
 

 ラウンドアップ・レディー・トウモロコシ GA21系統(以下「ラウンドアップ・レディー・トウモロコシ」という。)について開発者が行った安全性評価が、「組換えDNA技術応用食品・食品添加物の安全性評価指針」(以下「指針」という。)に適合しているか否かについて検討した。その結果は次の1から3のとおりである。
 また、当該とうもろこしの挿入遺伝子のコピー数に関する資料に変更があったことについて、申請者から追加の資料が提出されており、その内容について検討した結果は次の4のとおりである。



申請された食品の概要
 ラウンドアップ・レディー・トウモロコシは、除草剤「グリホサート(商品名:ラウンドアップ、一般名:N-ホスホノメチルグリシン、農林水産省:農薬登録番号14360号、米国Chemical Abstract Service(CAS) 登録番号:1071-83-6、38641-94-0)」の影響を受けずに生育できる性質が付与されている。
 グリホサートは、植物や微生物に特有の芳香族アミノ酸合成経路(シキミ酸経路)中の酵素の一つである5-エノールピルビルシキミ酸-3-リン酸合成酵素(以下「EPSPS 蛋白質」という。)と特異的に結合し、EPSPS蛋白質の活性を阻害する。その結果、ほとんどの植物は生育に必要なアミノ酸を合成できずに枯死する。しかし、ラウンドアップ・レディー・トウモロコシは、とうもろこしに元々含まれているEPSPS遺伝子を部分的に改変したmEPSPS遺伝子が挿入されており、このmEPSPS遺伝子はグリホサート存在下でも機能するmEPSPS蛋白質を発現するので、グリホサートが散布されても枯死せずに生育することができる。

 なお、ラウンドアップ・レディー・トウモロコシには、mEPSPS蛋白質の発現に関連するもの以外の遺伝子は挿入されていない。


申請された食品が指針の適用範囲内であるか否かについて
 指針は、既存のものと同等とみなし得る生産物を、食品・食品添加物として利用する場合に適用される。そこで、ラウンドアップ・レディー・トウモロコシの安全性評価が指針に適合しているか否かについて検討する前に、まず、本とうもろこしが指針の適用範囲内であるか否かについて、指針の第1章第3(1)~(4)に従って申請資料の検討を行った。
 その結果、申請に際して提出された資料に関する以下の知見からすると、ラウンドアップ・レディー・トウモロコシは、既存のとうもろこしと同等とみなし得るものと考えられ、指針の適用範囲内であると判断した。

 
 
以下省略


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