薬事・食品衛生審議会資料

 

平成10年05月26日

 

 

食品添加物の指定に関する食品衛生調査会毒性・添加物合同部会報告について - 別紙2

 

別紙2-1

グルコン酸カリウム成分規格

項目

成分規格

名称 グルコン酸カリウム(Potassium Gluconate)
構造式
化学式 C6H11KO7
分子量 234.25
含量 本品を乾燥したものは、グルコン酸カリウム(C6H11KO7)97.0~103.0%を含む。
性状 本品は、白~黄白色の結晶性の粉末又は粒で、においはない。
確認試験 (1)本品は、カリウム塩の反応を呈する。
(2)本品の水溶液(1→10)5mlを採り、以下「グルコノデルタラクトン」の確認試験(2)注1を準用する。
純度試験  
(1)溶状 無色、ほとんど澄明(1.0g、水10ml)
(2)液性 pH7.3~8.5(1.0g、水10ml)
(3)重金属 Pbとして20μg/g以下(1.0g、第2法、比較液 鉛標準液2.0ml)
(4)鉛 Pbとして10μg/g以下(2.5g)
(5)ヒ素 As23として4.0μg/g以下(0.50g、第1法、装置B)
(6)還元糖 ブドウ糖として0.50%以下
本品1.0gを量り、以下「グルコン酸亜鉛」の純度試験(3)注2を準用する。
過量のヨウ素を0.1mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定するとき、その消費量は、8.5ml以上である。


別紙2-2

項目

成分規格

乾燥減量 3.0%以下(105℃、4時間)
定量法 本品を乾燥し、その約0.15gを精密に量り、酢酸75mlを加え、0.1mol/l過塩素酸液で滴定する。(指示薬:キナルジンレッド試液注310滴)。終点は液の赤色が消えるときとする。別に空試験を行う。

0.1mol/l過塩素酸液1ml=23.43mg C6H11KO7

注1:グルコノデルタラクトンの確認試験(2)
本品の水溶液(1→10)5mlに酢酸0.7ml及び新たに蒸留したフェニルヒドラジン1mlを加え、水浴上で30分間加熱し、冷後、ガラス棒で内壁をこするとき、結晶を析出する。結晶をろ取し、熱湯10mlを加えて溶かし、活性炭少量を加えてろ過する。冷後、ガラス棒で内壁をこすり、析出する結晶を乾燥するとき、その融点は、192~202℃(分解)である。

注2:グルコン酸亜鉛の純度試験(3)還元糖 ブドウ糖として1.0%以下本品1.0gを量り、250mlの三角フラスコに入れ、水10mlを加えて溶かし、アルカリ性クエン酸銅試液25mlを加え、小型のビーカーでふたをして正確に5分間穏やかに煮沸した後、室温まで急冷する。この液に酢酸(1→10)25mlを加え、0.05mol/lヨウ素溶液10mlを正確に量って加え、更に塩酸(1→4)10ml及びでんぷん試液3mlを加えた後、過量のヨウ素を0.1mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定するとき、その消費量は、3.7ml以上である。

注3:試薬・試液
 キナルジンレッド(C21H23IN2)本品は結晶性粉末でエタノールに溶けやすい。本品のメタノール溶液(0.005→1000)は、526nm付近に極大吸収部がある。また、当該極大吸収部で吸光度を測定するとき、0.5以上である。

 キナルジンレッド試液<
  キナルジンレッド0.1gを量り、酢酸100mlを加えて溶かす。用時調製する。


別紙2-3

グルコン酸ナトリウム成分規格

項目

成分規格

名称 グルコン酸ナトリウム(Sodium Gluconate)
構造式
化学式 C6H11NaO7
分子量 218.14
含量 本品を乾燥したものは、グルコン酸ナトリウム(C6H11NaO7)98.0~102.0%を含む。
性状 本品は、白~帯黄白色の結晶性の粉末又は粒で、わずかに特異なにおいがある。
確認試験 (1)本品は、ナトリウム塩の反応を呈する。
(2)本品の水溶液(1→10)5mlを採り、以下「グルコノデルタラクトン」の確認試験(2)を準用する。
純度試験  
(1)溶状 無色、ほとんど澄明(1.0g、水10ml)
(2)液性 pH6.2~7.8(1.0g、水10ml)
(3)重金属 Pbとして20μg/g以下(1.0g、第2法、比較液 鉛標準液2.0ml)
(4)鉛 pBとして10μg/g以下(2.5g)
(5)ヒ素 Asとして4.0μg/g以下(0.50g、第1法、装置B)


別紙2-4

項目

成分規格

(6)還元糖 ブドウ糖として0.50%以下
本品1.0gを量り、以下「グルコン酸亜鉛」の純度試験(3)を準用する。過量のヨウ素を0.1mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定するとき、その消費量は、8.5ml以上である。
乾燥減量 0.30%以下(105℃、2時間)
定量法 本品を乾燥し、その約0.15gを精密に量り、酢酸75mlを加え、0.1mol/l過塩素酸液で滴定する。(指示薬:キナルジンレッド試液10滴)。終点は液の赤色が消えるときとする。別に空試験を行う。

0.1mol/l過塩素酸液1ml=21.81mg CH11NaO


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