公益財団法人
日本食品化学研究振興財団
FDA 21CFR(仮和訳)
163 カカオ製品
特定の規格カカオ製品の要件
§110 粗挽きカカオ豆
§163.110 粗挽きカカオ豆
(a) 説明。
(1) 粗挽きカカオ豆は、発酵、洗浄、乾燥、粗挽きしたカカオ種子から殻を取り除いてつくられた食品である。カカオ殻含有量が占める割合は、§163.5(a)で定めている方法どおり無アルカリで計算すると総重量率は1.75%以下である。
(2) 粗挽きカカオ豆またはその素となるカカオ種子は、本sectionのparagraph(b)(1)で定めている任意のアルカリ成分1種類以上とともにさらに熱処理することができる。
(3) 粗挽きカカオ豆またはその基となるカカオ種子は、適宜、本sectionのparagraph(b)(2)で定めている任意の中和剤1種類以上とともにさらに処理することができる。
(b)
任意の成分。下記の安全かつ適切な成分は使用することができる。
(1)
アルカリ成分。重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、水酸化アンモニウム、重炭酸カリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウムのいずれかをそのまま添加するかもしくは水溶液にいれて添加。使用する粗挽きカカオ豆(そのものまたは殻を取り除く前のカカオ種子)の重量各
100
に対し、使用するアルカリ成分の重量率は、無水炭酸カリウムで
3
割の中和価以下である(使用するアルカリの各々の重量合計から計算)。
(2)
中和剤。リン酸、クエン酸、
L-
酒石酸のいずれかをそのまま添加するかもしくは水溶液にいれて添加。使用する粗挽きカカオ豆(そのものまたは殻を取り除く前のカカオ種子)の重量各
100
に対し、使用するリン酸の総重量率は
0.5
割以下であり、
P2O5
というように表記する。クエン酸、
L-
酒石酸を単独または組み合わせたときの総重量率で
1.0
割以下である。
(c)
名称。 食品名は「粗挽きカカオ豆(
cacao nibs, cocoa nibs, cracked cocoa
)」。
(1) 粗挽きカカオ豆またはその素となるカカオ種子は、本sectionのparagraph(b)(1)で定めている任意のアルカリ成分で処理するとき、食品名には”Processed with alkali(アルカリ成分添加処理)”または”Processed with _(_処理)”という説明を付けておかなければならない。空白部分は食品中に使用するアルカリ成分の通称を記入すること。
(2)
粗挽きカカオ豆またはその素となるカカオ種子は、本
section
の
paragraph(b)(1)
で定めている中和剤で処理するとき、食品名には
”Processed with neutralizing agent
(中和剤添加処理)
”
または
”Processed with
_(_処理)
”
という説明を付けておかなければならない。空白部分は食品中に使用する中和剤の通称を記入すること。
(3)
通常の購入条件で容易に目に入るようにラベル上に食品名が記載されているときは必ず、本
section
の
paragraph(c)(1)
及び
(c)(2)
に定める説明を名称の前か後に文字や図表を挿入せずに付けなければならない。
(d)
ラベル表示。食品に使用される各成分は、本章
part 101
及び
130
の該当する
section
により求められているとおりラベル上に記載するものとする
。