Home Home Back Back
公益財団法人 日本食品化学研究振興財団
FDA 21CFR(仮和訳)

114  酸性食品
製造および工程管理

§80  工程および管理

§114.80 工程および管理
 
(a) 処理作業。製造業者は、完成製品が健康を害しないよう適切な品質管理手順を適用しなければならない。
(1) 酸性化食品は、その完成製品平衡pH値が計画工程に指定する時間内に 4.6以下となり、その値がすべての完成食品で維持されるように、製造、処理、包装されなければならない。製造は計画工程に従って行うものとする。酸性化食品は、食品が貯蔵、流通小売 りされ、消費者によって、保持される時に食品中に繁殖する公衆衛生上有害な又は無害な微生物の栄養細胞を死滅させることができる程度に加熱処理しなければならない。公衆衛生上からは無害重要な微生物の繁殖を阻止するために、 (加熱処理の代わりに) 認可保存料を使用することができる。
(2) 頻繁にテストをして、結果を記録するなど十分に管理を行って、酸性化食品の最終平衡pH値が 4.6以下になるようにしなければならない。中間工程品の酸度の測定は、電位差法 (分圧法) 、滴定酸度、比色法によって行うことができる。最終平衡pH値が 4.0より大きい場合、最終平衡pH値は電位差法で測定し、滴定あるいは比色法による工程内測定は、最終平衡pH値と相関していなければならない。最終平衡pH値が 4.0以下であれば、完成製品の酸度は適切な方法ならばどの方法ででも測定することができる。食品材料が、灰汁、石灰その他の同様のpH値の高い物質にさらされる場合は、特別な配慮をするべきである。
(3) 完成食品の最終平衡pH値を許容範囲におさめるための酸性化手順は以下の項目を含むが、これに限られるわけではない。
(ⅰ) 食品材料を酸性水溶液でブランチングする。
(ⅱ) ブランチングした食品を酸性溶液に浸漬する。酸性化するためには、食品を酸性溶液に浸漬する方法でよいが、酸濃度が適切に維持されていることを確実にしなければならない。
(ⅲ) 直接バッチ酸化を行う。すなわち、酸性化を行っている間に、決められた量の食品に既知の量の酸性溶液を加える。
(ⅳ) 製造中に各容器に予め決められた量の酸を直接添加する。普通、液体状の酸の方が、固体、ペレット状のものより効果的である。適切な量の酸が各容器に入れられることを確実にするよう注意を払わなければならない。
(ⅴ) 個々の処方に従って、酸性食品を低酸性食品に決まった比率で添加する。
(4) 容器のテストおよび検査は、容器が適切に食品の漏れ、汚染を確実に防止することができるようにしばしば行わなければならない。
(b) コード化。各容器、製品は、肉眼で恒久的に読める識別コードをつけるものとする。
容器にコードを浮彫りしたり、インキでつけることができない場合で、ラベルを容器にしっかりと貼れる場合は、読みやすい穿孔ラベル、あるいはマークのついたラベルを使用してもよい。コードに示す必要な内容は、包装、場所、内容物、包装年、包装日、包装時間である。包装時間コードは、十分な頻度で変更し、販売、流通中にロットが容易に識別できるようにしなければならない。コード変更は次のいずれか一つにのっとって行うことができる。すなわち、4〜5時間ごと、従業員の勤務交替ごと、バッチごと (この場合、1バッチの食品を処理する間に従業員の交替があってはならない) のいずれかの場合である。