Home Home Back Back
公益財団法人 日本食品化学研究振興財団
FDA 21CFR(仮和訳)

120  HACCP方式
病原体の減菌

§25  特定の加工者に関するプロセスの実証

§120.25 特定の加工者に関するプロセスの実証

§120.24の要件を満たすためジュースのあらゆる部分と直接接触しない処理法を用いる加工者は各々、下記のとおり最終製品についてバイオタイプI大腸菌の分析を行うものとする。
(a)製造日ごとに、製造されたジュース1,000ガロンにつき20ミリリットル(mL)のサンプル(10mLサブサンプルを2つ)を採取するものとする。1日に製造されるジュースの量が1,000ガロン未満の場合、1,000ガロン製造されるごとに上に述べたようなサンプルを採取しなければならないが、当該ジュースを製造する5営業日に1回を下回ってはならない。各サンプルは消費者販売用のジュースのパッケージから無作為に選んで採取されるものとする。
(b)本sectionの規定範囲であるジュースを2種類以上製造する施設の場合、加工者は、各種類のジュースについて、本sectionのparagraph(a)に従いサブサンプルを採取するものとする。
(c)加工者は、「柑橘系ジュースにおける大腸菌分析—AOAC公式方法992.30—修正版」という方法、あるいは、大腸菌試験における正確さ、精密度、感受性の点でこの方法と少なくとも同等な別の方法を用いて、各サブサンプルの大腸菌の有無を分析するものとする。この方法は、ジュースの20mLサンプル中(10mLサブサンプル×2)における大腸菌の有無を検知するためのものである。この方法は以下のとおりである。
(1)サンプルのサイズ。
合計20mLのジュース。2つの10mLアリコートを用いて分析を行う。
(2)培養液。
Universal Preenrichment Broth(Difco, Detroit, MI)、EC培養液(各製造会社)
(3)方法。
ColiComplete(AOAC公式方法992.30—修正版)
(4)手順。
以下の手順を2回行う。
(i)ジュース10mLを無菌で90mLのUniversal Preenrichment Broth(Difco)中に接種し、35℃で18時間から24時間培養する。
(ii)翌日、強化されたサンプル1mLを、ダーラム・ガス・バイアルを使用せず、EC培養液10mL中に移す。接種後、ColiComplete SSDディスクを無菌で各試験管に加える。
(iii)44.5℃で18時間から24時間培養する。
(iv)長波紫外線(366nm)下で試験管を検査する。蛍光の発生が、大腸菌の存在を意味する。
(v)MUG法の陽性・陰性対照が、蛍光反応を分析する際の参考として用いられる。陽性対照としては大腸菌を用い、2つの陰性対照—MUG法の陰性菌株および菌を植え付けらていない試験管溶媒—を用いる。
(d)いずれかの10mLサブサンプルが大腸菌に陽性反応を示した場合、その20mLサンプルを陽性として記録し、加工者は、
(1)5log減菌基準を達成する、および、基準に合っていない条件および慣行を修正する管理方法の監視記録を検査するものとする。さらに、加工者は、関連病原体の有無について当該サンプルを試験することができる。
(2)監視記録あるいは追加試験の検討の結果、5log減菌基準が達成されていないことが示された場合(例えば、サンプルが病原体の存在に関して陽性であることが判明する場合、あるいはプロセス中のずれ、またはそのデリバリーが確認される場合)、§120.10に示す修正措置を講じるものとする。
(e)7回1セットの試験における2つのサンプルが大腸菌陽性である場合、5log減菌基準を達成するための管理方法が不充分であると見なされるものとし、加工者は直ちに、
(1)修正措置が完成するまで、ジュースの絞り出し後5log減菌を達成する単数あるいは複数の代替処理法を用いるものとする。
(2)5log減菌基準を達成するための管理方法に関する監視記録を検査するものとする。本検査は、制御不能への流れはないと判じるに十分広い範囲に行われるものとする。
(i)条件および慣行が適合しない場合、HACCP計画に準拠していないものについて修正するものとし、あるいは、
(ii)条件および慣行が適合する場合、加工者は5log減菌基準についてHACCP計画を検証するものとする。
(3)§120.10に示す修正措置を講じるものとする。修正措置には、§120.10(a)(1)に示すように、健康に有害ないかなる製品も販売しないことの保証も含まれるものとする。