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公益財団法人 日本食品化学研究振興財団
厚生労働省行政情報

04/03/2013薬事・食品衛生審議会関係資料
過酢酸製剤が使用された食品についての対応

平成25年4月3日
医薬食品局
食品安全部
基準審査課

過酢酸製剤が使用された食品についての対応


○ 本日、食品衛生法第10 条の規定による指定がなされていない食品添加物「過酢酸製剤」について、薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会添加物部会における議論を踏まえ、下記のとおり取り扱うこととしましたので、お知らせします。


1 経緯
 このたび、過酢酸製剤(※1)について添加物としての指定の相談があり、諸外国の使用実態を調査したところ、すでに米国、カナダ、オーストラリアにおいて、野菜、果物、食肉等の幅広い食品に対して使用されており、当該添加物を含む食品が輸入されている可能性があることが判明しました。
 食品添加物並びにこれを含む製剤及び食品については、食品衛生法第10条に基づき、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて、人の健康を損なうおそれのない場合として定める場合を除いては、我が国での流通は認められていません。
 過酢酸製剤は、国際的な専門家会議(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議 JECFA)及び欧州食品安全機関(European Food Safety Authority EFSA)等で評価を受けており、国際的にも食中毒の原因となる微生物(※2)への有効性及び安全性が確認され、国外で広く使用されています。
 このような状況を踏まえ、今後の対応について薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会添加物部会で検討されました。
  
※1:過酢酸製剤は、食品表面の殺菌目的で使用され、過酢酸、酢酸、過酸化水素、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸 (HEDP)、過オクタン酸、オクタン酸の6物質の混合溶液である(過オクタン酸、オクタン酸を含まない4物質の混合溶液として使用される場合もある。)。
※2:腸管出血性大腸菌O157、サルモネラ菌等


2 薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会添加物部会での検討概要
 本日開催した薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会添加物部会では、過酢酸製剤については、JECFA等において有効性及び安全性が確認されていることから、人の健康を損なう恐れはなく安全性に懸念はないものと考えられる、とされました。


3 今後の対応
・ 過酢酸製剤について、食品安全委員会への食品健康影響評価の依頼及びその評価を踏まえた添加物の指定手続きを速やかに行うこととします。
・ 過酢酸製剤を使用された食品を輸入することは、形式的には食品衛生法により制限されることとなりますが、同部会での検討を踏まえ、安全性の懸念はないと考えられることから市場への影響も踏まえ、食品安全委員会における評価がなされるまでの間、過酢酸製剤を使用した食品の輸入・販売等の規制は行わないこととします。
・ 過酢酸製剤が添加物としての指定がなされるまでの間、食品中に残留する成分について分析法を検討し、残留量のモニタリングを行い、定期的に添加物部会へ状況を報告することとします。
・ 本件と同様の事例が起きないよう、各国に対し、我が国の添加物に関する規制の内容の周知を図ることとします。

<参考1>食品衛生法(昭和22年法律第233号)
第10条 
 人の健康を損なうおそれのない場合として厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて定める場合を除いては、添加物(天然香料及び一般に食品として飲食に供されているものであつて添加物として使用されるものを除く。)並びにこれを含む製剤及び食品は、これを販売し、又は販売の用に供するために、製造し、輸入し、加工し、使用し、貯蔵し、若しくは陳列してはならない。

第54条 
(1) 厚生労働大臣又は都道府県知事は、営業者が第6条、第9条、第10条、第16条若しくは第18条第2項の規定に違反した場合又は第8条第1項若しくは第17条第1項の規定による禁止に違反した場合においては、営業者若しくは当該職員にその食品、添加物、器具若しくは容器包装を廃棄させ、又はその他営業者に対し食品衛生上の危害を除去するために必要な処置をとることを命ずることができる。
(2) (略)

<参考2>過去の事例
  平成14年 フェロシアン化カリウム(欧米等で幅広く使用されている塩の固結防止剤)が含まれる加工食品について、輸入・販売の規制を行わなかった例がある。