通知

 

衛化第142号

平成7年12月26日

都道府県

政令市衛生主管部(局)長

特別区

殿

生活衛生局食品化学課

 

 

鮮度保持剤又は調味料の食品衛生法上の取扱いについて

 


 標記について徳島県環境生活部長より別添1のとおり照会があり、別添2のとおり回答したので御了知ありたい。



(別添1)

生衛第392号  
平成7年10月24日

厚生省生活衛生局食品化学課長殿

徳島県環境生活部長


鮮度保持剤又は調味料の食品衛生法上の取扱いについて(照会)


 このことについて,別添のとおり疑義が生じましたので,その取扱いについて御回答ください。

(別添)

 本県に所在する添加物製造業者であるA社は、うま味調味科(食品)と称する商品(成分分量:食塩80%、クエン酸ナトリウム10%、炭酸水素ナトリウム7%、アスコルビン酸3%)を食品の製造又は加工業者を対象として、次のルートで販売しております。

A社(製造)→B社(卸販売)→C社等数社(小売販売)

 このたび、C社においてはこの商品を食品の製造又は加工業者のみならず生鮮食品の販売業者に対しても販売しようとしたことが判明し、本品の食品衛生法上の取り扱いについて疑義が生じましたので、次の事項について御教示お願いします。
 なお、本品は水に対して1~1.5%相当量を溶解し、砂糖等を混和して用いる。また、練り込みには原料に対し3~10%程度を使用する。

1 本品を次の目的で販売する場合、本品は食品又は添加物のどちらに該当するか。
(1)C社等がA社の定めた使用方法である調味を目的として販売する場合
(2)C社がA社の定めた使用方法外の鮮度保持を目的として販売する場合

2 本品を次の生鮮食品(製造又は加工のための原材料は除く。)に対し調味料又は鮮度保持剤として使用することは可能か。
(1)野菜(2)カット野菜(3)生の食肉又は魚(4)冷凍の食肉又は魚

3 本品を次の目的で使用して製造又は加工され、容器に入れられた製品には添加物表示の省略は可能か。
(1)調味科として使用した場合
(2)原材料の鮮度保持の目的で使用した場合



(別添2)


衛化第141号  
平成7年12月26日

徳島県環境生活部長殿

厚生省生活衛生局食品化学課長


鮮度保持剤又は調味料の食品衛生法上の取扱いについて(回答)


 平成7年10月24日付生衛第392号をもって照会のあった標記については下記のとおり回答する。
   

    
1について
 本品に含まれるクエン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム及びアスコルビン酸は、その量並びに本品の食品への添加量からみて、食塩の加工保存のために添加されているものとは考えられず、かつ、最終食品に対し食品添加物としての効果を期待したものであると解されるので、貴照会の(1)、(2)のいずれの場合においても、本品は食品添加物製剤として取り扱われたい。

2について
 生鮮野菜等に対する食品添加物の使用に関しては、昭和61年6月5日付け及び平成3年6月21日付け当職通知等により、その食品の特性、本質又は品質を変化させ、品質、鮮度等に関し消費者の判断を誤らせるおそれのあるものについては、食品添加物本来の目的に反するものとして、従来よりそのようなことのないよう指導方お願いしてきたところであるが、本品を鮮度保持剤等と称して、貴照会の(1)から(4)までの食品に対して使用することは、食品の品質、鮮度等について消費者の判断を誤らせるおそれがあるものと考えられるので、このような使用がなされないよう関係業者への指導をお願いする。

3について
 本品は食品添加物製剤であるので貴照会の(1)、(2)のいずれの場合においても、本品を使用して製造又は加工された食品には表示が必要である。


公益財団法人 日本食品化学研究振興財団 事務局

本部 大阪府豊中市三和町1丁目1番11号

TEL(06)6333-5680 FAX(06)6333-5491

お問い合わせはこちらへ

東京分室 東京都中央区日本橋本町4丁目6番3号 SEGビルアネックス2階

English Top