第6回研究成果報告書(2000年)

[研究成果報告書 索引]

Abs.No.
研究テーマ
研究者
光学活性を有する食品添加物の特異的検出法に関する研究 渡辺 卓穂
星薬科大学薬品分析化学教室
アスコルビン酸等、水溶性酸化防止剤の抗アレルギー作用等に関する研究 伊藤 誉志男
武庫川女子大学薬学部
アフリカ産植物に含まれる新規食品添加物の探索と化粧品・美白化食品としての利用 沢辺 昭義
近畿大学 農学総合研究所
アレルギーの慢性化に関与する細胞接着分子群の発現と天然食品添加物 田中 重雄
東京農業大学応用生物科学部
ルテイン脂肪酸エステルの調製と食品への応用 森田 尚文
大阪府立大学大学院農学生命科学研究
各種鉄化合物を用いた鉄強化食品の安定性と生体利用効率 木村 修一
日本国際生命科学協会
食品添加物のアレルギー性試験法の確立とその評価 
-食品添加物のT細胞機能修飾についての検討-
中西 剛
大阪大学大学院薬学研究科
アントシアニン色素成分の安全性と機能性の細胞工学的解析 矢ケ崎 一三
東京農工大学農学部応用生物科学科
形質転換体ラン藻から得た天然着色料スプルリナ青色素の性質について 和田野 晃
大阪府立大学大学院 農学生命科学研究科
食品添加物安全性評価のための各種理化学データ構築に関する研究(その2) 中野 昭夫
東亜大学大学院
果実アントシアニン色素の動物における吸収と代謝 宮澤 陽夫
東北大学 大学院農学研究科
アメリカ大陸で採集した荒地及び熱帯植物由来の新規機能性食品添加物の開発と応用及び安全性に関する研究 中西 勤
摂南大学薬学部
ヒト正常型c-Ha-ras遺伝子トランスジェニックラットを用いた食品添加物の発がん性短期検索法の確立 津田 洋幸
国立がんセンター研究所化学療法部
水晶発振子マイクロバランス法を用いる食品添加物の安全性評価法の確立 
-香料や臭気分子の検出について-
岡畑 恵雄
東京工業大学大学院 生命理工学研究科
卵母細胞の発現系を用いた食品添加物の安全性の検討 青島 均
山口大学理学部
天然着色料の抗変異原性に関する研究 早津 彦哉
岡山大学薬学部
部分変性リゾチームの抗菌性に関する研究 青木 孝良
鹿児島大学農学部
乾海苔からのポルフィランの乳化能 高橋 幸資
東京農工大学農学部
ダイズタンパク質を基本とする新規食品添加物の開発 内海 成
京都大学食糧科学研究所
抗酸化ペプチドの相乗作用を利用した新規抗酸化剤の開発 村本 光二
東北大学大学院農学研究料資源生物科学専攻
食品添加物としての天然植物色素の安定化と高機能化に関する研究 (第2報)生体触媒を利用する天然植物色素の位置選択的アシル化 中島 伸佳
岡山県立大学栄養学科
植物培養細胞による脂溶性ビタミンの配糖化 -可溶性ビタミンの創製- 浜田 博喜
岡山理科大学理学部基礎理学科
陰膳方式による成人男性の硝酸・亜硝酸の1日摂取量調査研究 石永 正隆
県立広島女子大学生活科学部
甘味タンパク質ソーマチンの甘味活性発現に関わるアミノ酸残基とその修飾 北畠 直文
京都大学食糧科学研究所
遺伝子操作技術を用いた食品添加物用色素生産技術の改良 小関 良宏
東京農工大学工学部生命工学科
水溶性フレーバーの乳化乾燥粉末作成時の乳化剤低減化技術の開発 吉井 英文
鳥取大学工学部・生物応用工学科
新しい抗酸化活性を有する食品添加物開発の基礎研究 -微生物の生産するインドフェノール還元物質およびDPPHラジカル捕捉物質の探索- 廣田 陽
静岡県立大学食品栄養科学部
苦味の感受性評価のための味細胞系を用いた電気的応答特性 森 友彦
京都大学・食糧科学研究所
植物バイオテクノロジーによる食用色素の生産制御に関する研究 中西 史
東京学芸大学教育学部 生物学科

6-01

光学活性を有する食品添加物の特異的検出法に関する研究

星薬科大学薬品分析化学教室  渡辺 卓穂
 

 従来の高速液体クロマトグラフィー/紫外可視検出器装置の2波長分光部を改良することによりキラル分離することなく、光学純度を測定できる円二色性を利用した測定装置を開発した。すなわち、フローセルに薄い石英板を装着させ、近接する1/4波長での吸光度の差を利用して測定するものである。サンプル側とリファレンス側で流量を変えたスプリットセルの使用で、検出感度は向上し、繁用性のある検出器で、広いスペクトル領域で分析対象物の絶対量の測定に適用できた。カンフルをモデル化合物に本法の適用性を検討した結果、満足な結果が得られた。さらに、サンプル量の増加や、流量バランスを操作することで、小さなアニソトロピーファクター(AF)値を有する分析対象物の高精度な測定が可能となった。
 また、比旋光度の小さな食品添加物(アミノ酸等)の光学純度測定にはオルトフタルアルデヒド(OPA)で誘導体化して光学純度を測定する分析法を構築した。その結果、アミノ酸の比旋光度あるいはCD値を上昇させることができ、フェニルアラニン、トリプトファンの光学純度測定ができた。

 

6-02


アスコルビン酸等、水溶性酸化防止剤の抗アレルギー作用等に関する研究

武庫川女子大学薬学部  伊藤誉志男 


 食品中に存在する種々のフラボノイドなどの抗酸化活性物質が抗アレルギー作用を示すことが知られている。本研究では、抗酸化性の食品添加物としてアスコルビン酸ナトリウム(酸化防止剤、栄養強化剤など)、エリソルビン酸ナトリウム(酸化防止剤)、既存添加物名簿に酸化防止剤として収載されているローズマリー抽出物、クローブ抽出物などの抗アレルギー作用を検討した。また、これらを含む15種類のスパイスの抗酸化作用と抗アレルギー作用の相関性についても検討した。
 本実験条件下では、アスコルビン酸ナトリウム、エリソルビン酸ナトリウムは、卵白アルブミンで誘導される特異的マウス腹壁アナフィラキシー(Ⅰ型アレルギー)反応を明確には抑制しなかった。さらに、アスコルビン酸ナトリウムにはDNFB誘発接触過敏反応(Ⅳ型アレルギー)の抑制効果も観察されなかった。また、ローズマリー抽出物、クローブ抽出物は、顕著な抗酸化作用が認められた。本実験条件下で、この両者を比較するとローズマリーは明確な抗アレルギー作用を示したが、クローブの抗アレルギー作用は観察されなかった。抗アレルギー作用を示したスパイスは、高い抗酸化活性を示す傾向であったが、逆に抗酸化性の高いスパイスが必ずしも抗アレルギー作用を示すものではなかった。
 既存添加物として使用されているローズマリー抽出物(実験にはローズマリーパウダーを使用)に抗アレルギー作用が認められたことから、酸化防止剤として許可されている多種類の食品添加物中、本品を積極的に選択して使用することも可能であるという一つの方向性を示した。


6-03

アフリカ産植物に含まれる新規食品添加物の探索と化粧品・美白化食品としての利用
 
近畿大学 農学総合研究所  沢辺 昭義


 アフリカ産植物、ノゲイトウについて検討した結果、6種の成分の単離に成功した。これらの成分のうち、citrusin C に顕著な化粧品・美白効果が認められた。また、citrusin C の合成研究を行い、多量に供給することに成功した。


6-04

アレルギーの慢性化に関与する細胞接着分子群の発現と天然食品添加物
 
東京農業大学応用生物科学部  田中重雄


 免疫や炎症反応の調節に深く関与している細胞接着分子Intercellular adhesion molecule-1(ICAM-1)ならびにVascular cell adhesion molecule-1(VCAM-1)の発現量に対する影響を、種々の化合物(テルペノイド、フェノール性化合物、アルカロイドなど)を被験物質として用いて検討した。その結果、試験した40種の化合物のうち、2種の化合物がF2細胞表面上のVCAM-1発現量を抑制することが判明した。また、天然着香料(精油、シソ科植物、ホップなど)や天然香辛料(生麦、胡椒、シソ、タイム、陳皮など)に含まれるβ-カリオフィレンやα-フムレンを含む10種の化合物がM1細胞のICAM-1発現量を有意に低下させた。さらに天然食品添加物の甘草などに含まれるイソリクイリチゲニンにICAM-1、VCAM-1抑制活性が認められたことから、種々のフラボノイド誘導体を用いて、構造活性相関を追究した。今後、免疫抑制剤や慢性化したアレルギー疾患に有効な化合物としての検証が期待される。


6-05

ルテイン脂肪酸エステルの調製と食品への応用
 
大阪府立大学大学院農学生命科学研究科  森田 尚文


 マリーゴールド花抽出物中より遊離型ルテイン(FL)を分離・精製し、このFLを用い塩化ミリスチン酸との反応によりルテインミリスチン酸モノエステル(LM)、ジエステル(LD)を調製した。FLは加熱に対して極めて不安定であること、LMはかなり安定、またLDは大変安定であることがわかった。一方、紫外線に対してはLMおよびLDはFLより安定であった。
 FLはトウモロコシ-トリアシルグリセロール(TAG)の酸化に対して低濃度でも酸化促進効果を示し、濃度の増加に伴い更に促進効果は強くなった。一方、LDの場合は低濃度ではトウモロコシ-TAGの酸化に対して有意な促進効果を示さなかったが、高濃度になるとLDは促進効果を示した。以上の結果、コントロールに比べ、FL、LDの濃度が高いときにはFL、LDからの分解物も多くなりトウモロコシ-TAGの酸化を促進することがわかった。これらのことよりルテインはOH基を脂肪酸エステル化することにより加熱及び紫外線等々による分解に対して安定となり、油脂を含む食品へのカロテノイドの添加はFLよりもLDが有利であることが明らかになった。


6-06

各種鉄化合物を用いた鉄強化食品の安定性と生体利用効率
 
日本国際生命科学協会  木村 修一


 鉄欠乏症は、ビタミンA、ヨードと並んで世界の三大微量栄養素欠乏症として知られており、特に発展途上国では顕著である。食事によって欠乏栄養素の補給ができ、継続的補給が期待できるFood Fortificationが欠乏症の改善に効果的であると考えられる。ベトナムをモデルケースとして鉄を強化するためのキャリアーとなる食物や良好な鉄給源となる鉄化合物を選択し、添加する鉄化合物の吸収や生体内動態および生体利用効率の比較を行った。昨年度は、魚醤や醤油の鉄強化にはNaFeEDTAが有効であることが判明し、貧血ラットを用いた貧血改善効果を調べたところ、特にRice-base飼料の場合、NaFeEDTAは阻害物質の影響を受けにくいことが示唆された。したがって、本年度は、NaFeEDTAによる食品強化を目指して、さらにカニュレーションラットを用いて腸管からの吸収率に関して検討するとともにマルチトレーサー法を用いて他の微量元素の体内動態に及ぼす影響を調べた。しかし、本年度は、実験方法の確立に時間を要し、阻害物質が存在しない条件下での実験を行ったのみであり、阻害物質が存在しない条件下ではNaFeEDTAが強化鉄化合物として最適とみなされる結果は得られていない。さらに阻害物質が存在する場合の吸収および他の微量元素の体内動態への影響を検討する必要がある。


6-07

食品添加物のアレルギー性試験法の確立とその評価
~食品添加物のT細胞機能修飾についての検討~
 
大阪大学大学院薬学研究科  中西 剛


 本研究では、食品添加物の安全性の確保と新規機能性食品の探索を目的として、天然着色料7種類と合成着色料3種類のT細胞に対する機能修飾に関する検討を行った。その結果、天然着色料であるコウリャン色素は単独ではB細胞に対し増殖作用を示した。またT細胞に対しては単独では増殖作用を示さなかったが、抗T細胞レセプター抗体で刺激した際の増殖反応をさらに促進した。しかしコウリャン色素は、T細胞マイトージェンであるコンカナバリンA(ConA)で刺激した際には、前述のような増殖反応に対する相乗効果を示さなかった。抗T細胞レセプター抗体で刺激した際にコウリャン色素が作用するT細胞集団をさらに詳細に検討したところ、コウリャン色素はCD8+T細胞ではなくCD4+T細胞に対してのみ相乗作用を示した。さらにこのような刺激を与えた際のサイトカイン産生を検討したところ、CD4+T細胞においてのみTh1型のサイトカインであるIFN-γ産生の亢進が確認された。一方、アレルギー誘導時に産生されるTh2型サイトカインのIL-4産生は抑制されていた。以上の結果から、コウリャン色素は免疫偏向をTh1有意にしてアレルギー状態を改善する作用を有する可能性が示唆された。またコウリャン色素の作用は、従来のT細胞に対するin vitro 機能修飾(毒性)試験法のConA刺激増殖反応では全く認められなかったことから、食品添加物などに対する免疫機能修飾試験法は、生体のT細胞増殖反応を反映した刺激を与えた系で行うべきであることが示唆された。


6-08

アントシアニン色素成分の安全性と機能性の細胞工学的解析
 
東京農工大学農学部応用生物科学科  矢ケ崎 一三


 ラット腸間膜由来中皮細胞(M細胞,正常細胞)とラット腹水肝癌細胞AH109A(AH109A細胞)の増殖能検定系および両細胞の共培養による癌細胞浸潤能検定系を用いて、各種アントシアニン色素(アグリコンとしてペラルゴニジン、シアニジン、デルフィニジン、配糖体としてカリステフィン、イデアニン、ケラシアニン、ナスニン、エニン)の作用を検討した。いずれのアントシアニン色素もM細胞およびAH109A細胞の増殖を抑制した。その作用は、デルフィニジンが最も強く、一般的にアグリコンにくらべ配糖体のほうが弱かった。デルフィニジンのM細胞増殖抑制作用は、アポトーシスによるものではなかった。また、コンフルエントM細胞の生存率はデルフィニジン400μMでもほとんど低下せず、M細胞に対する毒性は認められなかった。一方、デルフィニジンのAH109A細胞増殖抑制作用はアポトーシス誘導によること、ナスニンではアポトーシス誘導作用は弱く、細胞周期停止作用によるものであることが示唆された。いずれのアントシアニン色素も癌細砲の浸潤を抑制したが、デルフィニジンとその配糖体であるナスニンが比較的低濃度から有意な抑制作用を示した。


6-09

形質転換ラン藻から得た天然着色料スプルリナ青色素の性質について
 
大阪府立大学大学院 農学生命科学研究科  和田野 晃


 好熱性ラン藻から得た青色素の熱変性について検討するためにCary50分光光度計と、熱電対温度計とパーソナルコンピューターを組み合わせたシステムにより500nm~750nmのスペクトルを測定した。得られたデータについては現在分析中であるが、ある特定の色素成分が変性・再生することにより、脱色-再着色しているのではなかった。
 一方、常温性ラン藻による外来遺伝子の高発現系の構築に関しては、以下のような結果を得た。
Synechococcus PCC7942細胞内で高い発現能を持つことが明らかになっているプロモーターpsbAⅠをSynechococcus PCC7942細胞内で使用すると、相同組換えにより数世代のうちにその能力を失うが、Synechosystis PCC6803由来の高発現プロモーターpsbAⅡは、比較的高い転写能を長期に渡って持続する。従って、好熱性ラン藻の青色素の安定な要素の同定をし、その遺伝子をクローニングし前記のプロモーターを用いて発現させれば人工着色料として用いることが可能になると考えられる。


6-10

食品添加物安全性評価のための各種理化学データ構築に関する研究(その2)
 
東亜大学大学院  中野 昭夫、義平 邦利
東亜大学工学部  江澤 正思      


 食品添加物の安全性評価の目的でNMRスペクトルの測定が可能な約230品目の食品添加物の内、205品目のNMRスペクトルを測定し、スペクトルの帰属を行った。更に、1H-NMR、13C-NMRスペクトル、添加物の名称、分子式、及び分子量等のデータをWebページ上にて公開する目的でスペクトルデータのテキスト化を行い公開した。又、13C-NMRの吸収値(化学シフト値)を用いて、食品中に含まれる添加物の同定が可能な分析ソフトを開発した。現在公開に向けて準備中である。


6-11

果実アントシアニン色素の動物における吸収と代謝
 
東北大学 大学院農学研究科  宮澤 陽夫


 果実の色素成分であるアントシアニン(Cyanidine-3-glucoside,Cy-g;Cyanidine-3,5-diglucoside,Cy-dg)の動物体内への吸収移行についてUV-HPLC法を用いて検討した。
 ラットにアントシアニン(320mgCy-g,40mgCy-dg/kg body weight)を単回経口投与すると、投与15分後に血漿中のアントシアニン濃度は最大となり、各々1563μg(3490nmol)Cy-g/Lおよび195μg(320nmol)Cy-dg/L plasmaであった。肝臓では、0.067μg(0.15nmol)/gのCy-gと痕跡程度の Cy-dgが検出された。ヒト血漿では、アントシアニン摂取(2.7mgCy-g,0.25mgCy-dg/kg body weight)の30分後で、平均11μg(24nmol)/Lの Cy-gと痕跡程度のCy-dgが検出された。血漿からCy-gやCy-dgのアグリコン、抱合体やメチル化物は検出されなかった。
 以上の結果から、経口摂取したアントシアニンは天然型である配糖体のまま消化管から血流中へ吸収されていることがはじめて明らかにされた。しかし、量的に、アントシアニンは他のフラボノイドと比較すると、はるかに動物の体内には入りにくい食品色素であると考えられた。


6-12

アメリカ大陸で採集した荒地及び熱帯植物由来の
新規機能性食品添加物の開発と応用及び安全性に関する研究

摂南大学薬学部  中西 勤、渡部 一仁


 北米西部、中米グアテマラおよびホンジュラスで採取した植物や、グアテマラ市場等で購入した植物性民族薬物(38科64種)から調製した抽出エキス490検体につき、新規機能性食品添加物の開発を目的に検索を行った。
 その結果、腸管出血性大腸菌O157、Staphylococcus aureusSalmonella enteritidisEnterobacter cloacaeEnterococcus faecalisKlebsiella pneumoniaePseudomonas aeruginosa、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)など食中毒起因菌をはじめ、感染疾患の原因菌に抗菌活性を示す抽出エキスが認められた。
 そこで、抗菌活性を示す検体数が最も多く、しかも極めて高い活性が観察されたMRSAに着目して二次スクリーニングを行った結果、Shorea hemsleyana (Dipterocarpaceae;フタバガキ科)の樹皮とCyphostemma bainesii(Vitaceae;ブドウ科)の根に極めて高い殺菌活性が見いだされ、Euphorbia lancifolia (Euphorbiaceae;トウダイグサ科)の地上部には静菌活性が認められた。そこで、殺菌括性を示す試料について分画し、含有成分を単離・精製し、それらの構造を決定した。これらの成分について抗菌活性を調べたところ、Shorea hemsleyanaから単離・精製した5物質に強い殺菌作用が認められ、そのなかの4物質は全てスチルベン骨格を有するオリゴマーであった。


6-13

ヒト正常型c-Ha-ras遺伝子トランスジェニックラットを用いた
食品添加物の発がん性短期検索法の確立

国立がんセンター研究所化学療法部  津田 洋幸

 
 正常型ヒトc-Ha-ras遺伝子導入マウス(rasH2マウス)は化学発がん高感受性であり、発がん物質中期検索法への利用が検討されている。一方、ラットでは前がん病変の特性について豊富な情報が得られておりマウスより有用な面がある。我々はヒト正常型c-Ha-ras遺伝子を導入し、発がん感受性実験を実施したところ、雌ではMNU、DMBA、PhIPのいずれの乳腺を標的とする発がん物質に対してわずか8~12週間(通常ラットでは30~5O週間)で全例に乳がんが多発し、BHBMによる膀胱発がんでは実験開始後20週にて(通常40週)、またNMBAによる食道発がんでも10週の短期間に(通常30週)多発性にがんの発生に至ることが明らかとなった。このラットを用いることにより、食品添加物の発がん性ならびに発がん修飾作用を短期に検出するアッセイ系の開発が可能と考える。


6-14

水晶発振子マイクロバランス法を用いる食品添加物の安全性評価法の確立
-香料や臭気分子の検出について-

東京工業大学大学院 生命理工学研究科  岡畑恵雄


 脂質膜で被覆した水晶発振子マイクロバランスを用いて、気相中での各種香料分子の検出を行った。その結果、人の感覚に近い形でセンシングできること、パターン認識を用いれば臭いの識別も可能であることがわかり、食品添加物のセンシングなどにも応用可能であることがわかった。


6-15

卵母細胞の発現系を用いた食品添加物の安全性の検討

山口大学理学部  青島 均、浜本 康太郎、今村 秀成
山口大学農学部  山田 守、横山 照史       


 私達の精神状態は、飲酒、喫煙、嗜好飲料(お茶、コーヒー等)で分かるように様々な物質により影響を受けている。そこでmRNA注入によりアフリカツメガエル卵母細胞に発現させた神経伝達物質受容体への食品添加物の影響を検討した結果、イオンチャネル型のアセチルコリン、グルタミン酸受容体は、疎水性化合物で弱く阻害されることを報告してきた。
 一方アルコール、アルデヒド、エステルなどは、低濃度のGABA存在下においてはイオンチャネル型GABA受容体(GABAA受容体)を活性化することを見いだした。炭素数が6個の異なる特性基を持つ化合物や異なる炭素数を持つアルコール、あるいはアロマテラピーに用いられる精油成分について、化合物およびGABA濃度を変えて系統的に測定した。これらの結果は、化合物が受容体の括性化部位に結合してGABAの受容体への結合力を増大させるというモデルで説明した。
 ビスフェノールAなどの環境ホルモンやフェノール誘導体の影響を検討したところ、ジメチルフェノール、ブチルフェノールはGABAA受容体を強く活性化したが、ビスフェノールAは非桔抗的に阻害した。またジエチルテレフタル酸はわずかな阻害を示した。このように水酸基の数などわずかな構造の違いにより、GABAA受容体は活性化と阻害と全く反対の作用を受けることがわかった。
 GABAA受容体はベンゾジアゼピン、バルビタール酸類などの鎮静剤、神経ステロイド、麻酔薬などでも活性化されることが知られている。この受容体はClを透過して抑制的に働くため、脳内の興奮を抑えて鎮静作用、抗不安作用や麻酔作用を引き起こすと考えられている。アロマテラピーや森林浴の効果は嗅覚を通した心理的なものと考えられているが、芳香成分が肺、皮膚、胃や腸から血液に取り込まれ、血液脳関門を通って脳に入りGABAA受容体を活性化して鎮静作用、抗不安作用、抗不眠作用を引き起こす可能性が考えられる。アロマテラピーや森林俗は長年人類が利用してきた知恵である。天然のハーブやフィトンチッド成分を食品フレーバーとして工夫すれば、心に安らぎをもたらす効果のある安全な食品を開発できる可能性がある。


6-16

天然着色料の抗変異原性に関する研究

岡山大学薬学部  早津 彦哉


 プルプリン(1,2,4-trihydroxy-9,10-anthraquinone)は天然色素であり、これまでの我々の研究から、エイムステストにおいて発がん性へテロサイクリックアミンの変異原性を阻害することわかっている。今回、この阻害機構を研究し、次の二つの機構を明らかとした。すなわち、1)プルプリンは発がん性ヘテロサイクリックアミンのひとつTrp-P-2の活性化体であるTrp-P-2(NHOH)の消失を促進する、主生成物はTrp-P-2であること、2) Trp-P-2の活性化酵素CYPの活性がプルプリンの存在により著しく減少すること、この酵素阻害は競合的桔抗であることである。


6-17

部分変性リゾチームの抗菌性に関する研究

鹿児島大学農学部  青木 孝良


 リゾチームはグラム陽性菌に対しては抗菌性を示すが、グラム陰性菌に対しては抗菌性を示さないことが食品保存剤として使用する場合の問題点とされている。本研究はリゾチームの機能性を改変することを目的として行った。リゾチームを80℃で加熱すると酵素活性が低下し、表面疎水性およびSH基数が増大してリゾチームの構造変化が認められたが、変性リゾチームはグラム陽性菌にも陰性菌にも抗菌性を示した。リゾチームの抗菌性には必ずしも酵素活性を必要としないことが示唆されたので、遺伝子組換えによりリゾチームの活性中心のアスパラギン酸をセリンに置き換えた変異体リゾチームを酵母で発現させた。変異体リゾチームは酵素活性は全く消失していたが、抗菌性は保持しており、リゾチームの抗菌性には必ずしも酵素活性を必要としないことが確認された。また、加熱変性リゾチームのソーセージ冷蔵中の保存効果を調べたところ、加熱変性リゾチームは未添加および未変性リゾチームに比べて冷蔵7日目までの総生菌数および低温細菌数の増殖を抑制した。


6-18

乾海苔からのポルフィランの乳化能

東京農工大学農学部  高橋 幸資


1.スサビノリ(Porphyra yezoencis)は食用として多量養殖され、乾燥して板海苔(海苔)に加工されて古くから利用されている。その細胞壁および細胞間隙には硫酸多糖であるポルフィランが存在することが知られている。最近ポルフイランに腸内フローラの改善効果、抗腫瘍活性、抗高血圧および抗高脂血症効果、マクロファージ刺激活性等の生理作用があることが報告された。しかし、ポルフィランは、アガロースと異なり硫酸基含量が高く低粘性でゲル化能がないので利用は未開拓のままである。ポルフィランを脱硫酸して3,6-anhydrosaccharide に変換するとゲル形成能が高まるので、ポルフィランは潜在的に疎水相互作用や水素結合等の非共有結合で相互作用しうると考えられる。このことは、ポルフィランが潜在的に両親媒性を有することを示唆する。そこで、ポルフィランの両親媒性を検討し、新たな多糖乳化剤としての利用の可能性を探ることを目的として、下級品の海苔からポルフィランを調製し、その乳化能を評価した。
2.粉砕した下級品の海苔に蒸留水を加え、50℃で24時間振盪抽出または120℃で20分間オートクレーブ処理して水溶性成分を抽出した。冷却後2重ガーゼでろ別しさらに8,000rpmで30分間遠心分離して抽出液を得た。抽出液をエバポレーターで濃縮し、3倍量のエタノールを加えて生成した沈殿を12,000rpmで30分間遠心分離して集め、蒸留水に溶解後透析、凍結乾燥してポルフィラン標品を得た。ポルフィラン標品を0.1%となるよう0.1Mクエン酸-リン酸2水素ナトリウム緩衝液に溶解し、その2mLにコーン油0.5mL加えて試験管内でポリトロンで24,000rpmで1分間ホモジナイズしてO/Mエマルションを調製した。乳化能の評価は、乳化直後および30分後試験管底部から50μL採取し、0.1%SDS溶液で50倍に希釈して500nmの吸光度を測定した。
3.120℃抽出で得られたポルフィラン標品は、低温抽出のそれより分子量はやや小さいが糖含量が高いので120℃抽出で調整することとし、収率低下を防止するためエタノール沈殿は1回とした。その結果、乾海苔から主分子量を82kDa、糖含量約72%、焼き海苔から主分子量138kDa、糖含量約77%のポルフィラン標品が調製できた。ポルフィラン標品の乳化能は、O/Wエマルション調製してその吸光度を測定することによって評価した。その結果、乾海苔・焼き海苔いずれの海苔からの標品も、乳化直後および乳化30分後も非常に高い吸光度を示し、液温の上昇および酸性側で若干低下するものの牛血清アルブミンより、約2~4倍の高い乳化能を示した。また、1%塩化ナトリウムが存在しても吸光度の顕著な低下は起こらなかったので、ポルフイィランは耐塩性もある安定な乳化能を有すると考えられた。


6-19

ダイズタンパク質を基本とする新規食品添加物の開発

京都大学食糧科学研究所  内海 成、丸山 伸之

 
 ダイズタンパク質の主要成分の1つである7Sグロブリンは糖鎖を持つα、α′、βの3種のサブユニットから成る3量体タンパク質である。αとα′ は、3種のサブユニット間で共通のコア領域に加えてN末端側にエクステンション領域を持っている。7Sグロブリンサブユニット組成に変異を持つダイズより各サブユニットの糖鎖付加型ホモ3量体を調製し、それらの特性を解析するとともに、既に明らかにしていた糖鎖を持たない組み換え型ホモ3量体の特性と比較した。その結果、1)組み換え型は天然型と同じ高次構造を形成していること、2)熱安定性はβ >α′ >αの順であり、糖鎖は関与しないこと、3)エクステンション領域を持つαとα′ は、持たないβよりも優れた溶解性、乳化性、加熱会合性を示すこと、4)糖鎖は、3種のサブユニットの低イオン強度下における溶解性、βの乳化性、αとα′ の加熱会合性に関与することが明らかとなった。これらの結果は、7Sグロブリンに基づく食品添加物を開発するための育種の方向性を示唆するものである。


6-20

抗酸化べプチドの相乗作用を利用した新規抗酸化剤の開発

東北大学大学院農学研究科資源生物科学専攻  村本 光二


 N末端にロイシン、プロリン、アルギニン、中央部にヒスチジンあるいはトリプトファン、そしてC末端部に18種のアミノ酸を配置した108種のトリペプチドからなるライブラリーを構築した。このペプチドライブラリーのリノール酸の自動酸化に対する抗酸化性とラジカル消去作用をスクリーニングした。リノール酸の自動酸化に対しては、中央にヒスチジンを待ったトリペプチドが強い活性を示した。一方、ラジカル消去作用では、C末端部がトリプトファン及びチロシンであるトリペプチドが強い活性を示した。抗酸化ペプチドとフェノール系抗酸化剤との相乗作用を基礎に、両者を併せ持つハイブリッド型抗酸化剤をデザインした。すなわちサリチル酸のカルボキシル基とヒスチジンペプチドのアミノ基の縮合によって調製したハイブリッド型抗酸化剤のラジカル消去作用をABTS法で測定し、水溶性トコフェロールTroloxに匹敵する活性を持つことを明らかにした。


6-21

食品添加物としての天然植物色素の安定化と高機能化に関する研究
(第2報)生体触媒を利用する天然植物色素の位置選択的アシル化

岡山県立大学栄養学科  中島 伸佳
(共同研究者)        
京都教育大学 理学科   石原 浩二
岡山理科大学 理学部   古谷 力 

 
 食品添加物としての、天然植物色素の光や熱に対する安定化と、抗酸化性を始めとした生理機能の高機能化を本研究の最終目的として、リパーゼのエステル交換能を応用酵素的アシル化法応用し、フラボノイドグルコシドの一種であるイソクエルシトリンの各種芳香族酸エステルの合成に成功した。


6-22

植物培養細胞による脂溶性ビタミンの配糖化
~可溶性ビタミンの創製~

岡山理科大学理学部基礎理学科  浜田 博喜


 脂溶性ビタミンへのグルコシル化を行い、可溶性ビタミンを創製することを本研究の目標として、植物培養細胞の優れた物質変換機能を応用し、ビタミンA、およびビタミンEへの効率的な配糖化に成功した。


6-23

陰膳方式による成人男性の硝酸・亜硝酸の1日摂取量調査研究

県立広島女子大学生活科学部  石永正隆、村田美穂子


 フローインジェクション法で成人男性の硝酸・亜硝酸の1日摂取量の実測値を求めた。
 硝酸の体重1kg当たりの摂取量は、全体の平均値は2.87±2.00mg、年代別平均では、30~39歳で1.89±1.31mg、40~49歳は2.87±2.00mg、50~59歳は3.34±2.24mgであった。亜硝酸の体重1kg当たりの摂取量は、全体の平均値は0.057±0.050mgであり、年代別の平均値もこれに近い結果で、差はなかった。硝酸および亜硝酸のADI値をオーバーした人がそれぞれ、27%および34%とかなり高い割合であった。


6-24

甘味タンパク質ソーマチンの甘味活性発現に関わるアミノ酸残基とその修飾

京都大学食糧科学研究所  金子涼輔、北畠直文


 ソーマチンが甘味を呈するための決定要因を明らかにすることを目的として、リジン修飾ソーマチンおよびカルボキシル基修飾ソーマチンを調製した。調製は、化学修飾後、各種クロマトグラフィーを用いた修飾分子の精製によって行った。各修飾分子の二次構造および甘味活性を、far-UVCDスペクトルおよび官能検査によってそれぞれ測定した。Lys78,97,106,137,187をピリドキサール 5'-リン酸により修飾すると甘味が減少した。
 Lys78,97,137,187に結合しているPLPのリン酸基を除去すると、これらの修飾ソーマチンの甘味活性は天然型と同強度にまで上昇した。しかし、Lys106が修飾された修飾ソーマチンのリン酸基を除去しても甘味強度には変化がなかった。Asp60およびAla207(C-末端)のカルボキシル基を修飾しても甘味活性に影響は見られなかった。Asp21,Glu42,Asp129のいずれかにピリドキサミンが結合した修飾ソーマチン3種の混合物(いずれかの位置に正電荷が付与されている)の甘味活性は若干増加していた。これら全ての修飾分子の二次構造は変化していなかった。これらの結果から、Lys78,97,106,137,187を含み、かつAsp60およびAla207(C-末端)を含まない広い領域に散在する多数の正電荷が甘味を呈するための決定要因であり、これらの正電荷はいずれも部分的に甘味活性発現に寄与していることが明らかとなった。さらに、今回の結果はソーマチンは推定ソーマチン受容体に結合する際には、受容体の多数の部位との静電的相互作用(multipoint electrostatic interaction)を介して結合していることが示唆された。


6-25

遺伝子操作技術を用いた食品添加物用色素生産技術の改良

東京農工大学工学部生命工学科  小関 良宏


 植物が生産する食品添加物用赤色系天然色素の 1つであるベタシアニン合成系についてはその酵素はもとより遺伝子については全くわかっていない。そこで本研究においてはベタシアニン合成において易変性変異の見られる植物体を材料としてRepresentational Difference Analysis (RDA) 法を用いてベタシアニン合成に関与する遺伝子のクローニングを行った。


6-26

水溶性フレーバーの乳化乾燥粉末作成時の乳化剤低減化技術の開発

鳥取大学工学部・生物応用工学科  吉井 英文


 水溶性モデルフレーバーとして酪酸エチル、脂溶性モデルフレーバーとしてd-リモネンを用い、乳化剤としてアラビアガム(GA)、大豆水溶性多糖(SSPS)を用いて、乳化フレーバーエマルションを噴霧乾燥することにより、フレーバー乾燥粉末を得た。その結果、乳化酪酸エチルの噴霧乾燥による粉末中フレーバー残留率は、マルトデキストリンの固形分濃度、乳化剤の種類、乳化エマルションの安定性に大きく依存した。GA乳化酪酸エチルの噴霧乾燥粉末中のフレーバー残留率を、ゼラチンの添加(1wt%)により、SSPS乳化の場合と同等の値まで著しく向上させる事ができた。作成した噴霧乾燥粉末のフレーバー徐放挙動を、アブラミの式を用いて良好に相関することができた。


6-27

新しい抗酸化活性を有する食品添加物開発の基礎研究
―微生物の生産するインドフェノール還元物質およびDPPHラジカル捕捉物質の探索―

静岡県立大学食品栄養科学部  廣田 陽、阿部 尚樹


 新しい抗酸化活性を有する食品添加物開発の基礎研究として、昨年度に引き続き、微生物の代謝産物の中に、インドフェノール還元物質およびDPPHラジカル捕捉物質を簡便な方法を用いて探索したところ、かびUSF-3506株の培養液酢酸エチル抽出液が顕著な活性を示した。USF-3506株を大量培養し、抽出、精製・単離により得られた抗酸化物質の各種スペクトルを解析したところ、新規物質(3506A)とコウジ酸(3506B)であった。コウジ酸はかびの代謝産物としては既知物質であった。3506Aは各種二次元NMR、MSスペクトルの解析およびMTPAエステル誘導体の1H-NMRスペクトルから、既知生理活性物質オバリシンovalicinのデメチル体であることを明らかにすることができた。3506AとDPPHラジカルとを反応させたところ、DPPHのヒドラジンは生成したが、3506Aはほとんど量的な変化はせず、見かけ上触媒的に働くように思われた。


6-28

苦味の感受性評価のための味細胞系を用いた電気的応答特性

京都大学・食糧科学研究所  森 友彦


 苦味を呈する物質は、薬物・毒物・嗜好物といろいろな生理作用を持っているものが多い。このようないろいろな生理作用を持つ苦味の受容機構がどのようなメカニズムで行われているのかについて研究を行った。方法は苦味感受性のあるマウス舌から味細胞を単離し、ホールセルパッチクランプ法によって行った。その結果、ナリンジン(グレープフルーツの苦味)、キニーネ(薬品)、デナトニウム(化学合成品)に対して、味細胞は異なる応答パターンを示すことがわかった。


6-29

植物バイオテクノロジーによる食用色素の生産制御に関する研究

東京学芸大学教育学部 生物学科  中西 史


 シソ科のハーブであるラベンダー(Lavandura angustifolia)の培養細胞は培地中に不溶性の青色色素を生成する。この色素について解析を行い、本植物は分化状態に関わらず、青色色素を培地中に生産する能力を持ち、その生産は、植物ホルモンの他培地中のFe2+濃度による制御が可能であることを明らかにした。
 セイヨウアカネ(R.tinctorum)の毛状根は収穫後、乾燥・抽出の過程において色調が著しく変化し、含有するアントラキノン色素の組成も大きく変化する。収穫した毛状根に様々な処理を施し、色素組成の変化について検討を行った結果、主要な変化の一つとしてlucidn-primeverosideからlucidinへの酵素を介した変換が存在することが明らかとなった。

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