第5回研究成果報告書(1999年)

[研究成果報告書 索引]

Abs.No.
研究テーマ
研究者
ムラサキイモ色素生合成遺伝子の解析 野口 博司
静岡県立大学薬学部
1-02
 
卵母細胞の発現系を用いた食品添加物の安全性の検討 青島 均
山口大学理学部
1-03
 
食品添加物として有用な天然由来の非タンパク性アミノ酸の合成研究 切畑 光統
大阪府立大学農学部応用生物化学科
形質転換ラン藻から得た天然着色料スプルリナ青色素の性質について 和田野 晃
大阪府立大学農学部
1-05
 
サツマイモ属植物のアントシアニン色素生合成の動態 飯田 滋
岡崎国立共同研究機構基礎生物学研究所
1-06
 
食品添加物のイニシエーション活性検索に基づいた中期発がん性試験の開発 立松 正衞
愛知県がんセンター研究所病理学第一部
1-07
 
食品添加物とそれらの食品中での反応生成物についての生体内挙動および生理作用の比較検討 扇間 昌規
武庫川女子大学薬学部
1-08
 
天然着色料の抗変異原性に関する研究 早津 彦哉
岡山大学薬学部
1-09
 
食品添加剤としての細胞内易入型ビタミンC誘導体、および生体酸化ストレスを防ぐ抗酸化性食品 三羽 信比古
広島県立大学生物資源学部
1-10
 
アントシアニン色素の抗疾病食品素材としての機能開発
  -赤キャベツアントシアニンを中心として-
五十嵐 喜治
山形大学農学部
1-11
 
血小板機能及び血液生化学データを指標とした食品添加物併用時の生体影響に関する基礎的研究 山崎 裕康
神戸学院大学薬学部
1-12
 
合成着色料中の有機塩素系不純物検索のための試験法の開発
  -合成着色料中の有機塩素系化合物の不純物の分析法-
堀 伸二郎
大阪府立公衆衛生研究所
1-13
 
アメリカ大陸で採集した荒地及び熱帯植物由来の新規機能性食品添加物の開発と応用及び安全性に関する研究 中西 勤
摂南大学薬学部
1-14
 
食品添加物安全性評価のための各種理化学データ構築に関する研究 中野 昭夫
東亜大学大学院
1-15
 
糖連結ポルフィリンの光線力学療法への応用 矢野 重信
奈良女子大学人間文化研究科
1-16
 
各種鉄化合物を用いた鉄強化食品の安定性と生体利用効率 木村 修一
日本国際生命科学協会
2-01
 
植物バイオテクノロジーによる食用色素の生産制御に関する研究 中西 史
東京学芸大学教育学部生物学科
2-02
 
新しい抗酸化活性を有する食品添加物開発の基礎研究
  -微生物の生産するインドフェノール還元物質およびDPPHラジ力ル捕捉物質の探索
廣田 陽
静岡県立大学食品栄養科学部
2-03
 
シコニン系食品添加物の製造技術の開発と評価 鳥居 滋
岡山大学工学部
2-04
 
シソ科、ムラサキ科植物とその培養細胞における高機能性抗酸化物質の探索とその生産 水上 元
名古屋市立大学薬学部
2-05
 
食品添加物としての天然植物色素の安定化と高機能化に関する研究 中島 伸佳
岡山県立大学栄養学科
2-06
 
生薬甘草の機能性食品添加物としての応用使用に関する基礎研究 木下 武司
帝京大学薬学部
2-07
 
抗酸化活性物質による香気物質の劣化抑制効果に関する研究 多田 全宏
東京農工大学農学部
2-08
 
植物精油をシクロデキストリンに包接した新規食品防腐剤粉末の作成とその徐放特性の研究 古田 武
鳥取大学工学部・生物応用工学科
2-09
 
バイオブリザベーションへの乳酸菌バクテリオシンの利用技術の開発 園元 謙二
九州大学農学部食糧化学工学料
2-10
 
抗酸化ペプチドの相乗作用を利用した新規抗酸化剤の開発 村本 光二
東北大学大学院農学研究科

5-1-01

ムラサキイモ色素生合成遺伝子の解析
  
静岡県立大学薬学部 野口博司
  

 天然食品添加色素についてはこれまで起源、調製法、色価が、また最近では化学構造を規格基準として用いようとする動きがある。本研究は食品添加色素の規格基準として生合成経路に基づく遺伝子レベルの規格を導入するモデル系として、その塊根に多くのアントシアニン類を含有し、食品添加色素として最近もてはやされているムラサキイモ(山川紫:Ipomoea batatas cv. Yamagawa murasaki)を用い、このアントシアニン生合成経路に関与する遺伝子を単離、同定することを目標とした。
 この生合成過程を触媒する酵素のうちカルコン合成酵素(CHS)についてはクズ(Pueraria lobata)CHScDNA配列を参考とし、RT-PCRNested-PCR法を用いて単離した。
 フラバノン3-水酸化酵素(F3H)、ジヒドロフラバノン4-還元酵素(DFR)およびアントシアニジン合成酵素(ANS)はムラサキイモの根塊より調製したcDNAライブラリーを用い、アサガオ(Ipomoea nil)より単難されている各酵素をコードする遺伝子をプローブとして、プラークハイブリダイゼーション法により単離した。得られた複数のクローンは、同属種のアサガオ(Ipomoea nil)やマルバアサガオ(Ipomoea purpurea)の酵素遺伝子の配列と低いものでも9 0%以上の配列相同性が見られた。このような点から、これらは夫々の酵素タンパクをコードする遺伝子であると考えられる。
 カルコンイソメラーゼについては単離を試みたがこれまで得られていない。UDPグルコース3-O-フラボノイドグルコース転移酵素(UFGT)UDPグルコース5-O-フラボノイドグルコース転移酵素(UFGT)、アシル転移酵素(AT)については現在検討中である。


5-1-02

卵母細胞の発現系を用いた食品添加物の安全性の検討
  
 山口大学理学部 青島均、門屋清司、浜本康太郎、近藤妙子、山口啓介
山口大学農学部 山田守、横山照史 


 私達の精神状態は、飲酒や喫煙で分かるように様々な物質により影響を受ける可能性がある。そこでmRNA注入によりアフリカツメガエル卵母細胞に発現させた神経伝達物質受容体の食品添加物の影響を検討してきた。アルコール、アルデヒド、エステルなどは高濃度のγ-アミノ酪酸(GABA)存在下ではほとんど影響を示さなかったが、低濃度のGABA存在下においてはイオンチャネル型GABA受容体(GABAA受容体)を活性化することを見いだした。さらにラベンダーの精油や香水、あるいは森林で発散されるフィトンチッドも同様の効果を示した。これらの物質は、GABAの濃度応答曲線を低濃度側に移動させたことから、GABAの受容体への結合力を増大させ活性化を引き起こすものと考えられる。
 GABAA受容体はペンゾジアゼピン、バルビタール酸類などの鎮静剤、神経ステロイド、麻酔薬などでも活性化されることが知られている。この受容体はCl-を透過して抑制的に働くため、脳内の興奮を抑えて鎮静作用、抗不安作用や麻酔作用を引き起こすと考えられている。アロマテラピーや森林浴の効果は嗅覚を通した心理的なものと考えられているが、芳香成分が肺、皮膚、胃や腸から血液に取り込まれ、血液脳関門を通って脳に入りGABAA受容体を活性化して鎮静作用、抗不安作用、抗不眠作用を引き起こす可能性が考えられる。アロマテラピーや森林浴は長年人類が利用してきた知恵である。天然のハーブやフィトンチッド成分を食品フレーバーとして工夫すれば、鎮静、抗不安、抗不眠に対して効果のある安全な食品を開発できる可能性がある。


5-1-03

食品添加物として有用な天然由来の非タンパク性アミノ酸の合成研究
  
大阪府立大学 農学部応用生物化学科  切畑 光統


 高度にヒドロキシル化されたアルデヒドとイソシアノ酢酸エステル間のN-ホルミルオレフィネーションおよびアルドール型縮合反応を炭素-炭素間結合反応として、プロリン、ピペコリン酸、グルタミン酸等を骨格とするヒドロキシアミノ酸類の合成を行った。N-ホルミルオレフィネーションは、テトラヒドロフランを溶媒として低温下、水素化ナトリウムを塩基に用いて行った。また、アルドール型縮合反応の反応条件を検討し、炭酸セシウム/メタノールの反応系を用いた場合、高い反応収率および立体選択性を達成する事ができた。これらの反応を基盤として、trans-(2R,4S)-4-Hydroxy-D-proline(2R,4S,5S)-4,5-Dihydroxypipecolic acid D,L-3-Hydroxyglutamic acid3種の非タンパク性アミノ酸の新規な合成方法を確立した。さらに、今回開発した合成方法を適用して、ホウ素アミノ酸やイミノ糖類の合成を行った。


5-1-04

形質転換ラン藻から得た天然着色料スプルリナ青色素の性質について
  
大阪府立大学 農学部 和田野

  
 食用ラン藻スプルリナの青色素と好熱ラン藻の青色素を比較すると、その耐熱性に差が有ることが判明した。特に摂氏70度で5分の過熱では前者は著しい変色を示したが、後者は一旦変成する部分も見受けられたが冷却後数秒で再生した。
 この耐熱性の青色素を通常温度で培養可能なラン藻を用いて発現する系の構築のために、Synechococcus PCC7942で高発現するプロモーターの検索を行った。その結果、大腸菌、ラン藻両細胞で高発現すると考えられていたlactacプロモーターは発現量が少ないことが判明した。ー方、ラン藻のプロモーターであるpsbAIpsbAIIは良好な発現を得た。そこでpsbAIIを用いて外来遺伝子の高発現系を構築しその性質を検討したところ、数世代培養するとその発現が減少し、安定な高発現系の確立には至らなかった。現在その改良に取り組んでいる。


5-1-05

サツマイモ属植物のアントシアニン色素生合成の動態
  
岡崎国立共同研究機構 基礎生物学研究所 飯田
  

 サツマイモ属(Ipomoea)のアサガオは、江戸時代に我国独自の園芸植物として種々の花色に関する突然変異体が分離され、昭和10年代には日本人研究者により古典遺伝学的研究も勢力的に行われている。我々はアサガオ及び類縁のマルバアサガオの花の色を司る遺伝子の解明を行い、主要なアントシアニン色素生合成系の遺伝子の構造と機能の解明を行ってきている。ここではアントシアニン色素生合成に関わるフラボノイド生合成経路の最初のステップの酵素で、サツマイモ属ではマルチジーンファミリーを形成しているCHS遺伝子群中で、アサガオやマルバアサガオの花で発現し、花のアントシアニン色素の生合成に直接関わっているCHS-D CHS-Eの両遺伝子のゲノム構造と発現様式の解析を行った。その結果、これらCHS遺伝子は2つのエキソンよりなり、CHS-D遺伝子は花弁、茎、紅葉時の葉等で、CHS-E遺伝子は花筒で主に発現していた。ゲノム構造の比較から、これらCHS遺伝子はアサガオとマルバアサガオの種分化以前に進化したものと考えられる。また、遺伝子領域にはMELS (mobile element-like sequence)と名付けた転移因子様の配列やタンデム反復配列(tandem repeats)も見出され、CHS遺伝子の進化にも関わりがあるものと思われる。これらの知見は比較ゲノム学(Comparative Genomics)の見地からも有益であろう。
 


5-1-06

食品添加物のイニシエーンヨン活性検索に基づいた中期発がん性試験の開発
 
愛知県がんセンター研究所 病理学第一部 立松正衞
 

【研究目的】 食品添加物の発がん性検索としてのイニシエーション法に基づいた中期発がん性試験のより広い活用を目指し,CCl4投与または肝部分切除によって細胞増殖誘導を行ったラツト肝イニシエーション活性検索法において、1,2-dimethylhydrazine(DMH)の分割投与によるイニシエーション活性の加算効果を検討した。
【研究方法】 7週齢雄F344ラットを用いた。イニシエーション法に基づいた中期発がん性試験を基礎に、CCl4投与及び肝部分切除それぞれについて同量のDMHを単回投与した群と分割投与した群との間で、肝臓のGSTP陽性巣を指標にイニシエーション活性を比較した。
【研究成果および考察】 CCl4投与の場合、分割投与群のGSTP陽性巣数及び面積は、単回投与群に対して有意に高値を示した(P<0.05)。また、肝部分切除の場合でも、分割投与群で単回投与群に匹敵するGSTP陽性巣が誘導され、CCl4投与及び肝部分切除どちらにおいても分割投与によるイニシエーション活性の加算効果が認められた。以上の結果から、イニシエーション活性検索において、少量分割投与であっても、加算効果により大量単回と大差なくイニシエーション活性を検出できることが示唆されたが、PHの場合は、高増殖期を標的に、化学物質の代謝を考慮した、時間差を持った投与が効果的と考えられる。加算効果により、少量分割投与によっても大量単回と同様またはそれ以上のイニシエーション活性検出が可能となり、特に毒性の高い化学物質の検索における投与法として有効と考えられる。
  


5-1-07

食品添加物とそれらの食品中での反応生成物についての生体内挙動および生理作用の比較検討
  
武庫川女子大学薬学部 扇間 昌親

  
 ミネラルオイルと界面活性剤から成るフロイント不完全アジュバンド(Freund's Incomplete Adjuvant FIA)は、免疫反応に頻繁に使用される物質である。免疫応答の誘導のために、正常動物への初回免疫や、免疫動物への追加免疫などに、抗原水溶液をエマルジョンにして注射するために使用される。マウスにはしばしば腹腔内注射に用いられている。我々は、F IAがマウスの腹腔内に注射されたとき、マウスにwrithing反応を誘導しているという興味ある事実を見いだした。このFIA誘導性writhing反応が、その後に続く抗原特異的なあるいは非特異的な細胞集団による免疫応答の様々な連鎖反応に影響していることが推測される。今回このFIA誘導性writhing反応の基礎的な特徴について調べた。
FIA誘導性writhing反応には、プロスタグランジンが関与していることが確認された。さらに、抗酸化剤であるアスコルビン酸ナトリウムとエリソルビン酸ナトリウムはともに、用量依存的にFIA誘導性writhing反応を制御する活性を示した。しかも、それらの抗酸化剤は低用量ではwrithing反応を抑制的に作用するが、高用量ではwrithing反応を増強させるという二重の制御であった。
  


5-1-08

天然着色料の抗変異原性に関する研究
  
岡山大学薬学部 早津 彦哉

  
 プルプリンはエイムステストおよびショウジョウバエのテストにおいて、変異原性抑制作用のあることがわかった。変異原Trp-P-2 Ames testでの変異原活性に対してpurpuinが強い抑制作用を示した。その機構について研究をしてきた結果、変異原活性化に与る酵素CYPAに対して、purpurinが阻害活性をもつことがわかった。また、ショウジョウバエのDNA損傷試験であるrepair testで、変異原物質Trp-P-2を経口投与時、ここにpurpurinを同時投与すると、Trp-P-2による DNA損傷が起りにくくなることがわかった。さらに、1-Aminopyrene(AP)1-nitropyrene(NP)に対するpumurinの変異原性抑制作用はTrp-P-2に対するそれよりも強かった。また、NPに対しての方がAPに対してよりも有効に作用した。その作用機構は多岐にわたり、1)変異原物質Trp-P-2の活性化体と相互作用して量的に減少させる作用、2)代謝酵素系を阻害して、活性化を阻害する作用が見られた。また、マウスにおいて、肝臓へのTrp-P-2アダクト形成を阻害することがわかった。 
  


5-1-09

食品添加剤としての細胞内易入型ビタミンC誘導体、および生体酸化ストレスを防ぐ抗酸化性食品
  
広島県立大学 生物資源学部 中谷 雅年、長尾 則男、三羽 信比古

  
 食品添加剤として摂取後に血液中に移行してビタミンCに変換されるプロビタミンCであるアスコルビン酸-2O-リン酸(Asc2P)は、徐々にビタミンCに変換され、未修飾ビタミンCを摂取する場合よりも顕著に効率よく細胞内に取り込まれて細胞内ビタミンCの高濃度化(エンリツチング)を果たし、細胞内酸化ストレスを軽減することをHPLC/クーロメトリー法およびCDCFH/蛍光法で示した。Asc2Pはマウス尾静脈から注入した皮膚癌B16BL6細胞の肺への転移を抑制する効果、および、ラット肝臓の血管結紮による虚血障害を防御する効果を示すことを見出した。本研究によって、プロビタミンCの食品添加剤としての継続的な摂取が細胞内でのビタミンCエンリッチングと酸化ストレス軽減を介して癌転移や肝虚血障害を防御する可能性が示唆された。
  


5-1-10

アントシアニン色素の抗疾病食品素材としての機能開発
‐赤キャベツアントシアニンを中心として‐

山形大学 農学部 五十嵐 喜治


 食品添加物として使用されている赤キャベツアントシアニンの生体酸化防御機能について明らかにするため、赤キャベツ粗アントシアニン(CaAnt)および、その主要な三種のアシル化アントシアニン[3-O-(6-acyl-2-O-β-D-glucopyranosyl)-5-O-(β-D-glucopyranosyl)-cyanidins]混合物(AcAnt)が、パラコート(PQ)投与ラットの飼料摂取量、体重増加量、肺重量、血清・肝臓の各種脂質濃度、さらには赤血球・肝臓の各種抗酸化系酵素活性などに及ぼす影響について検討した。CaAntAcAnt のいずれも、PQ 投与による飼料摂取量および体重増加量の低下、肺重量の増加、肝臓脂質過酸化物(TBARS)と動脈硬化指数の上昇、肝臓ミトコンドリア画分の力タラーゼ活性の低下、ミクロソーム画分のNADPH-シトクローム P450‐レダクターゼ活性の上昇、さらには肝臓トリアシルグリセロール量の低下などを抑制、もしくは抑制する傾向にあった。抑制活性はAcAntが、CaAntより強い傾向にあった。これらの結果から、とくに赤キャベツAcAntは生体酸化の防御に有用なことが明らかにされた。
  


5-1-11

血小板機能及び血液生化学データを指標とした食品添加物併用時の生体影響に関する基礎的研究
  
神戸学院大学 薬学部 山崎 裕康

  
 食品添加物併用時の生体影響について併用事例調査に基づき、保存料であるソルビン酸カリウムと黄色および青色系合成着色料との併用時について、血小板機能を指標としての in vitroおよびex vivoで検討した結果下記の成果が得られた。
 in vitroにおいてはソルビン酸カリウムと黄色および青色合成着色料の併用によりそれぞれ単独時に認められた血小板機能に対する影響が消失した。一方、ex vivoにおいてはソルビン酸カリウムと黄色合成着色料あるいは青色着色料のうち青色1号との併用摂取によりそれぞれ単独時の血小板機能に対する影響がほぼ完全に消失することが明かとなった。一方、単独時には影響がみられなかった青色2号については、ソルビン酸カリウムとの併用摂取により血小板のトロンビン刺激に対するTXB2産生および凝集反応の促進が観察された。
  


5-1-12

合成着色料中の有機塩素系不純物検索のための試験法の開発
-合成着色料中の有機塩素系化合物の不純物の分析法-
  
大阪府立公衆衛生研究所 堀伸二郎


 合成着色料(フロキシン)中のへキサクロロベンゼンのGC/MSによる分析法を確立した。本法を用いて、8試料の製造ロットの異なるフロキシンを分析した結果、ヘキサクロロベンゼンは全てのフロキシンから検出され、その残留濃度は、0.55 ppm0.62 ppm(5試料;平均0.60 ppm)34 ppm78 ppm(3試料;平均60 ppm)で、濃度の大きく異なる2グループに分かれた。この2グループ間では、合成原料のフタル酸製造過程での合成反応条件が異なることによると思われる。
 フロキシン由来のへキサクロロベンゼン摂取量は、食事由来のへキサクロロベンゼン摂取量に比べて極端に少ない(0.02%~2.6%)ものであり、フロキシン中のへキサクロロベンゼンのヒトに対する影響は問題無いものと考えられる。
  


5-1-13

アメリカ大陸で採集した荒地及び熱帯植物由来の新規機能性
食品添加物の開発と応用及び安全性に関する研究

摂南大学薬学部 中西 勤、渡部一仁


 潜在的有用植物資源の開発とその応用の観点から,日本とは植生の大きく異なる北米の荒地・砂漠地帯や中米の熱帯雨林地域に生育する野生植物に着目し、これらから新規の機能性食品添加物の開発を目的とした。1997年度に北米西部や中米のグアテマラ、ホンジュラスで採集した植物やグアテマラの市場等で購入した植物性民族薬物(3864種類)から調製した抽出エキス170検体につき、保存料への応用として、細菌性食中毒原因菌のサルモネラ菌や黄色ブドウ球菌などに対する増殖阻害活性を指標とした一次スクリーニングを行った。
 その結果、Staphylococcus aureus (菌株1) には52検体、Enterobacter cloacae (菌株2) 42検体、Enterococcus faecalis (菌株3) には2 9検体、 Klebisiella pneumoniae (菌株4) には3検体、 Pseudomonas aeruginosa (菌株6) には2 0検体及びStaphylococcus epidermidis (菌株7) には5検体のエキスで活性が認められた。
 MRSAの原因菌Staphylococcus aureusに対して強い抗菌活性を示す植物エキスが多数見いだされた。さらにPlumbaginaceae (地上部)70%メタノールエキス(7-24-5-A-MW)は菌株14及び6のいずれの菌株に対しても活性を示し、Piperaceae ()のアセトンエキス(G-19)及びOnagraceae (地上部)70%メタノールエキス(7-05-5-A-MW)などは菌株13のいずれの菌株に対しても活性を示し、幅広い抗菌活性を示すことが判った。
 今回の一次スクリーニングの結果を基にStaphylococcus aureusを主とした各種の菌に対して活性を示したエキスサンプルについて、さらに化学的濃縮及び精製により、活性本体の探索・究明を行うことは、これらの菌に対する天然抗菌薬の開発に向けて非常に興味ある課題であると考えられる。


5-1-14

食品添加物安全性評価のための各種理化学データ構築に関する研究

東亜大学大学院 中野昭夫 義平邦利
東亜大学工学部 江沢正思       


 食品添加物の安全性評価の目的でNMRスペクトルの測定が可能な約170品目の食品添加物の内、124品目のNMRスペクトルを測定し、スペクトルの帰属を行った。更に、1H-NMRl3C-NMRスペクトル、添加物の名称、物理化学的データをインターネットのホームページ(三栄源食品化学研究振興財団)上にて公開する目的でスペクトルデータのテキスト化を行った。又、13C-NMRの吸収値(化学シフト値)を用いて、食品中に含まれる添加物の同定が可能な分析ソフトを開発した。現在公開に向けて準備中である。


5-1-15

糖連結ポルフィリンの光線力学療法への応用
  
奈良女子大学人間文化研究科 矢野 重信

   
 光増感剤に高い細胞親和性を持たせ光線力学的療法(Photodynamic Therapy, PDT)に応用することを目的として、分子中に糖分子を含む水溶性ポルフィリンの合成とその細胞毒性の評価を行った。ポルフィリン骨格にはテトラフェニルポルフィリンを選択した。また、連結する糖分子としてN-アセチルグルコサミン、ガラクトースおよびグルコースを選択し、ポルフィリン1分子あたり4分子あるいは8分子の糖が結合した光増感剤の合成を行った。また、糖連結ボルフィリンのHeLa細胞に対する光毒性の評価を行った。グルコースを結合した化合物では糖の水酸基の保護によって毒性が高まるのに対し、他の糖を有する誘導体では水酸基の保護の効果はほとんど観測されなかった。8つのグルコース単位を有し、非常に水溶性の高い誘導体はほとんど光毒性を示さなかった。以上のことより光増感剤に導入する糖の種類・水酸基の保護基の有無によって、細胞への取り込み量が変化し、光毒性に大きな影響を与えていることがわかった。


5-1-16

各種鉄化合物を用いた鉄強化食品の安定性と生体利用効率
  
日本国際生命科学協会 木村 修一
     

鉄欠乏症は、ビタミンA、ヨードと並んで世界の三大微量栄養素欠乏症として知られており、特に開発途上国では顕著である。開発途上国の場合には、食事によって欠乏栄養素の補給ができ、継続的補給が期待できるFood Fortificationが欠乏症の改善に効果的であると考えられる。ベトナムをモデルケースとして鉄を強化するためのキャリアーとなる食物や良好な鉄給源となる鉄化合物を選択し、添加する鉄化合物の吸収や生体内動態および生体利用効率の比較を行った。魚醤および醤油に対する鉄化合物の溶解性および安定性試験の結果から、魚醤や醤油の鉄強化にはNaFeEDTAが有効であることが判明した。そこで、貧血モデルラットを用いて、各種鉄化合物の貧血改善効果を比較した。Rice-based飼料で飼育したラツトの体重量は、AIN-93飼料で飼育したラットに比べて有意に低かった。この結果は、Rice-based飼料で飼育された成長期のラットの鉄要求量がAIN-93飼料で飼育されたラットより低いことを示唆している。血中の鉄状態のパラメーターには、鉄化合物による大きな差は認められなかった。貯蔵鉄の指標となる肝臓中鉄含量は、Rice-based飼料の方がAIN-93飼料より高く、Rice-based飼料の場合において、硫酸鉄群とNaFeEDTA群が有意に高い値を示した。Rice-based飼料の結果から、NaFeEDTAは、阻害物質の影響を受けにくいことが示唆された。


5-2-01

植物バイオテクノロジーによる食用色素の生産制御に関する研究
  
東京学芸大学教育学部生物学科 中西 史

  
 人々の健康志向にともなって天然食品添加物の需要が増す中、農薬を使わず、かつ自然環境に左右されずに植物から有用二次代謝産物を大量に生産する方法として、組織培養法などのバイオテクノロジーを利用した手法の開発が行われている。しかし、未だ応用例・実施例が少ないことが、これらの技術の食品添加物への利用を妨げているのが現状である。本研究では、植物バイオテクノロジーを用いた食用天然色素の生産制御技術の開発を目的とする。具体的にはセイヨウアカネ・ベニバナ等の形質転換植物及び非形質転換植物における赤色色素生産系に加え、ラベンダーをはじめとする青色花弁を持つ植物を用いた培養系での青色色素生産系を開発し、両者の大量培養時の二次代謝産物の変動を調査する。更に、これらの培養系から得られた色素画分の詳細な成分分析を行い、安全性の評価の判断材料とする。これらの研究は、食用天然色素生産における植物組織培養技術の導入の可能性を大きく広げるものと期待される。今年度は、青色色素を中心とした色素生産培養系の開発とスケールアップを目指した培養条件の検討を中心に行い、以下の成果を得た。
1)ラベンダー(Lavandura angustifolia)の青色色素生産系について新たに根由来のカルスを用いて検討し、色素生産量・生産能力維持において茎葉由来のカルスよりも優れた特質を持つことを示した。
2)青色花弁を持つヤグルマギク(Centaurea cyanus)、シナワスレ(Cynoglossum amabile)、ソライロアサガオ(Ipomea tricolor)の無菌開花植物体を作成し、カルス誘導を行った。ヤグルマギクについては現在色素生産能を持つカルスの選抜を行っている。
3)セイヨウアカネ(Rubia tincutorum)毛状根の培養における基本培地の検討をミニスケールで行った。その結果Woody P1ant (WP)培地において比較的安定して優れた増殖率およびアントラキノン色素生産能を示した。WPを基本培地としてエアーリフト型ファーメンターを用いたスケールアップ(44)を行った。2.2L/minの通気量で培養した結果、増殖率はやや低下したものの、色素の生産性は高い値を維持することができた。
4)セイヨウアカネを種々の条件で栽培、培養することにより、それまでアントラキノン生産が報告されていなかった地上部での生産を確認することができた。また、地上部でのアントラキノン生産は光による抑制を受けること、根におけるアントラキノン生産は光による抑制を受けないこと等を明らかにした。


5-2-02

新しい抗酸化活性を有する食品添加物開発の基礎研究
-微生物の生産するインドフェノール還元物質およびDPPHラジ力ル捕捉物質の探索
 
静岡県立大学食品栄養科学部 廣田陽、阿部尚樹


 新しい抗酸化活性を有する食品添加物開発の基礎研究として、微生物の代謝産物の中に、インドフェノール還元物質およびDPPHラジカル捕捉物質を簡便な方法を用いて探索したところ、かびUSF-2550株と3663株の培養液酢酸エチル抽出液が顕著な活性を示した。二株をそれぞれ大量培養し、抽出、精製・単離により得られた物質の各種スペクトルを解析したところ、それぞれの菌株から2-ピロン()と5員環ケトン()が抗酸化物質として得られた。これらはかびの代謝産物としては既知物質であったが、その抗酸化活性は未知であった。さらにとDPPHラジカルとの反応メカニズムを検討するため、2つの化合物をエタノール溶液中で反応させたところ、とDPPHの付加物が得られた。その結果から、1分子のは、2分子のDPPHラジカルを捕捉し、付加物を生成すると考えた。


5-2-03

シコニン系食品添加物の製造技術の開発と評価
  
岡山大学工学部 鳥居

  
 本研究により、シコニンの合成に関して以下の知見を得た。
1)芳香環の電解酸化を利用することにより、1,5-ジヒドロキシナフタレンを出発原料として、シコニンに必要な1,4,5,8-テトラオキシナフタレン骨格を簡便に構築できた。
2)オスミウムと不斉配位子を用いる電解不斉ジヒドロキシル化によって、シコニンに含まれるキラルベンジルアルコール部位を構築した。これをキラルエポキシドに変換したのち、開環アルケニル化することにより、シコニンの既知合成中間体を得て、シコニンの形式全合成を完了した。
3)レドックス活性なN-ヒドロキシル基を 1,4,5,8-テトラメトキシナフタレンにπ-系で連結すると両者が分子内で相互作用することが分かった。現在、新しいレドックス性機能材料を目指してジヒドロキシナフトキノン化されたN-ヒドロキシル化合物を設計・合成している。
  


5-2-04

シソ科、ムラサキ科植物とその培養細胞における高機能性抗酸化物質の探索とその生産
  
名古屋市立大学薬学部 水上

  
 強い抗酸化活性を有し、種々の生理作用を示すrosmarinic acidの培養植物細胞による効率的生産法の確立を目的として、RA生合成の調節機構を遺伝子レベルで検討した。ムラサキの培養細胞に酵母エキス(YE)をエリシターとして添加すると、RA生合成が急速に誘導される。このRA生合成の誘導に関与する遺伝子を明らかにするために、YE添加後に発現量が増加する遺伝子のcDNAdifferential display(dd)法によってクローニングすることを試みた。Dd法によって単離したcDNA断片をプローブとしてcDNAライブラリーをスクリーニングすることにより、YE添加後に発現量が増加する遺伝子のcDNAとして2つのクローン(cLEMALcLECYP)を単離することができた。モチーフ解析とホモロジー検索の結果から、cLEMALmalic enzyme関連酵素を、cLECYPcytochrome P450の一分子種をコードする遺伝子のcDNAであることが明らかになった。これらの遺伝子のRA生合成における役割について考察した。
  


5-2-05

食品添加物としての天然植物色素の安定化と高機能化に関する研究(1)
生体触媒を利用する天然植物色素の位置選択的アシル化
  
岡山県立大学栄養学科 中島 伸佳
(共同研究者)             
京都教育大学 理学科 石原 浩二 
岡山理科大学理学部 古谷 力   
  

 食品添加物としての、天然植物色素の光や熱に対する安定化と、抗酸化性を始めとした生理機能の高機能化を本研究の最終目的として、リパーゼのエステル交換能を応用したフラボノイドグルコシド類の芳香族酸による酵素的アシル化法を初めて確立した。


5-2-06

生薬甘草の機能性食品添加物としての応用使用に関する基礎研究
    
帝京大学薬学部 木下 武司
  

 平成9年度に引き続き、生薬甘草の脂溶性画分の抗菌抗酸化作用成分に関する研究として、本年度はGlycyrrhiza glabraの根を基原とする生薬甘草(旧ソ連産)について検討し、次の結果を得た。

1.旧ソ連産甘草(市販品)の詳細な成分研究を行い、微量成分として2種のイソフラバノン(RL-Q、RL-R)及び3‐アリルクマリン(RL‐U)、クロメノクロマン(RL-V)をそれぞれ1種ずつ、計4種の未記載化合物を単離、精製した。各物質の構造は分光学的手法により、RL-Qは2',4'-dihydroxy-[6'', 6''-dimethylpyrano(2'',3'':7,8)]-isoflavanone、RL-Rは[6'', 6''-dimethylpyrano(2'',3'':7,8)]-2'-hydroxy-4'-methoxy-isoflavanone、RL-Uは4',7-dihydroxy-[6'', 6''-dimethylpyrano(2'',3'':2',3')]-3-arylcoumarin、RL-Vは[6', 6'-dimethylpyrano(2',3':7,8)]benzopyran-3-olと構造決定した。

2.本甘草の主要成分についてグラム陽性細菌、酵母、かび、う触菌、乳酸菌に対する抗菌活性に対する試験を行い、そのいくつかに強い抗菌活性が認められた。

3.同上の成分についてリノール酸の酸化抑制作用、xanthine oxidaseにより生成されたスーパーオキサイドアニオン(SO2)の捕捉作用、ラット肝ミトコンドリアを用いた抗脂質過酸化作用、ラット肝ミクロソームを用いた抗脂質過酸化作用、ラツト肝ミクロソームを用いた抗スーパーオキサイドアニオン(SO2)作用及び赤血球膜の保護作用に対して試験を行い、各成分において特色ある括性が見られた。とりわけ、RL-Mは多くの天然抗酸化作用物質に共通して見られる力テコール基を分子内にもたないにもかかわらず極めて強力な抗酸化作用を示した。


5-2-07

抗酸化活性物質による香気物質の劣化抑制効果に関する研究
  
東京農工大学農学部 多田 全宏

 
シソおよびセージに含まれる抗酸化活性物質を分離、構造決定した。またこれらの植物の主要抗酸化活性物質および市販の抗酸化活性物質であるBHTを用いて、シソ油およびレモン油の主要香気成分の劣化防止効果を測定した結果、カフェ酸シソオールエステルは強い香気成分の劣化防止効果を示すことがわかった。
  


5-2-08

植物精油をシクロデキストリンに包接した新規食品防腐剤粉末の作成とその徐放特性の研究

鳥取大学工学部・生物応用工学科 古田


 植物由来の精油は、特異的な生理活性を有するものが多いが、これらを食品、医薬品などへ応用するためには、その特性を変換し希望する諸機能を付加する必要がある。本研究は、植物精油であるイソチオシアン酸アリル(AITC)やヒノキチオールなどの抗菌物質とシクロデキストリン(CD)の包接粉末を作成し、包接粉末中の精油成分の徐放特性を、食品添加物としての観点から反応工学的に研究したものである。植物精油は一般に難水溶性であるため、シクロデキストリン飽和水溶液を用いた従来法で包接複合体粉末を作成することは極めて困難である。本研究では、湿式混練法により包複粉末を作成した。CDに包接された精油成分は、昇華などによる放散が抑制され、抗菌剤、防腐剤としての効果が持続する。この徐放特性は包接粉末の置かれた周囲の温度、湿度に顕著に依存した。恒温・恒湿における徐放速度の活性化エネルギーは関係湿度に依存せず一定であった。AITCCD包接粉末の抗菌活性を、大腸菌のATP発光法で測定した。AITC包接粉末は大腸菌の増殖抑制効果を持ち、抗菌・防腐剤として有用であることがわかった。
  


5-2-09

バイオプリザベーションへの乳酸菌バクテリオシンの利用技術の開発
  
九州大学農学部食糧化学工学料 園元 謙二


 家庭排水より分離した新菌Lactococcus lactis IO-1 (JCM 7638)が生産する新しい抗菌ペプチドについて、①特性、②発酵生産の最適化、③培養規模の拡大、実用規模を指向する場合の設計指針や生産性評価、を検討した。ナイシンZは、市販のナイシンAとほぼ同様な性質を示したが、ナイシンAに比べて中性pHでの溶解度が高いことから、優れた食品保存料として期待される。ナイシンZは乳酸と同様に菌体の増殖と共に生産されるが、その最適生産条件は菌体増殖や乳酸生産の条件と異なっていた。特に、カルシウムイオンの添加は、ペプチドの生産性のみを高め、ペプチドの最大活性値が約3倍増加した。また、経済性の優れた培地や連続生産バイオリアクターの開発などにも成功した。


5-2-10

抗酸化ペプチドの相乗作用を利用した新規抗酸化剤の開発

東北大学大学院農学研究科 村本 光二


 大豆タンパク質から単離した抗酸化ペプチドをリードにして、HisあるいはTyr2残基分子内に配置したトリペプチドライブラリーを作成した。このライブラリーに含まれる114種のペプチドの抗酸化性をロダン鉄法、還元力、ラジカル消去能を指標にしてスクリーニングした。同じアミノ酸組成であっても、アミノ酸配列が異なるべプチドの抗酸化性に関わる特性は多様であることが確認された。水溶液系におけるリノール酸の自動酸化において、Tyr-His-Tyrが最も強い抗酸化力を示した。構造活性相関の知見を総合すると、抗酸化性発現に重要なアミノ酸はC末端に配置され、併せて遊離のカルボキシル基を持っている必要があることが分かった。Tyr-Hiy-TyrにはBHAやトコフエロールなどのフェノール性抗酸化剤に対して強い相乗作用がみられた。
  


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