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公益財団法人 日本食品化学研究振興財団
厚生労働省行政情報

08/01/2002通知
食品衛生法施行規則の一部を改正する省令及び食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件について

食発第0801001号
平成14年8月1日
都道府県知事
政令市市長殿
特別区区長
厚生労働省医薬局食品保健部長
食品衛生法施行規則の一部を改正する省令及び
食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件について

                          (別 紙)
フェロシアン化物
Ferrocyanides

フェロシアン化カルシウム Calcium ferrocyanide    Ca2Fe(CN)6 ・12H2O:508.29
フェロシアン化カリウム   Potassium ferrocyanide  K4Fe(CN)6 3H2O:422.39
フェロシアン化ナトリウム  Sodium ferrocyanide    Na4Fe(CN)6 10H2O:484.06

1.試験法の概要
 食塩中のフェロシアン化物は、食塩水溶液に硫酸鉄(U)溶液を加え、生成するフェロシアン化鉄(V)の吸光度を測定し、フェロシアンイオンとして定量する。必要があれば分子量比を乗じてフェロシアン化塩の量として求める。

2.試験法(吸光光度法)
(1)検体の採取と試料の調製
 一般試料採取法を準用する。

(2)試料液の調製
 食塩20gを精密に量り、水80mlを加えて溶かす。ろ紙(No.5C)でろ過し、ろ液を100mlメスフラスコに入れ、ろ紙を10ml以下の水で洗い、洗液もフラスコに加える。これに、硫酸鉄(U)試液5mlを加え、水を加えて正確に100mlとする。よく振り混ぜた後、30分間放置し、吸光度測定用試料溶液とする。

(3)検量線用標準液の調製
 フェロシアン化カリウム三水和物約0.2 gを精密に量り、水を加えて正確に100mlとし、標準原液とする1)。この原液5mlを正確に量り、水で正確に100mlとして標準液とする(この液1mlはフェロシアンイオン約50μg/mlを含む)2)。塩化ナトリウム10gを50mlのメスフラスコ5本に各々量り、水40mlを加えて溶かし、そこに標準液0、200、600、1,000、2,000μLを各々加え、さらに硫酸鉄(U)試液2.5 mlを加え、水で正確に50mlとする。良く振り混ぜてから30分間放置し、検量線用標準液とする。(これらの液1mlはそれぞれフェロシアンイオン0.2、 0.6、 1、 2μg/mlを含む)。 

(4)測定法
 @ 測定
  試料液を光路長50mmのセルにとり、水を対照として波長720nmにおける吸光度を分校光度計により測定する。
 A 検量線
  各検量線用標準液につき、吸光度を測定し、検量線を作成する。
 B 定量
  試料溶液の吸光度と、検量線から試料溶液中のフェロシアンイオン濃度を求め、次式により検体中のフェロシアン含量を計算する3)

フェロシアンイオン含量(mg/kg) = C ×100/W
C : 試料溶液中のフェロシアンイオン濃度(μg/ml)
W : 検体採取料(g)

フェロシアン化カルシウム(mg/kg) = フェロシアンイオン含量(mg/kg)×1.38
フェロシアン化カリウム(mg/kg) = フェロシアンイオン含量(mg/kg)×1.74
フェロシアン化ナトリウム(mg/kg) = フェロシアンイオン含量(mg/kg)×1.43

試薬・試液等
1.フェロシアン化カリウム三水和物:[特級]
2.硫酸鉄(U)七水和物:[特級] 
3.硫酸鉄(U)試液:硫酸鉄(U)七水和物3gを水80mlに溶かし、硫酸1mlを加えてから、水で正確に100mlとする。この溶液は用時調製する。
4.塩化ナトリウム:[特級]

[注]
1) 検量線用標準原液は褐色瓶に入れ冷暗所に保存する。 
2) フェロシアン化カリウム三水和物の分子量は 422.39、フェロシアンイオンの分子量は211.95であり、分子量比からフェロシアン化カリウム三水和物0.20gは、0.10gのフェロシアンイオンに相当する。 
3) 本法による検出限界はフェロシアンイオンとして0.5mg/kgである。
 
参考)食塩中のフェロシアン化物の定性的検出
 フェロシアン化物を定性的に検出する場合、定量法と同様の発色操作を行った後、メンブランフィルター(孔径0.45μm)を用いて30mlの試料溶液を吸引ろ過し、フィルターの青色着色により検出できる。本法では1mg/kgの試料液でも明らかな青色を確認できる。着色フィルターに色差計を用いると、定量化の可能性も考えられる。